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丸ごと骨まで使える、骨付きスネハム
肉の塊というのは魅力のあるものですが、まぁ、あまり大き過ぎると、素人は持て余します。昔のマンガで『はじめ人間ギャートルズ』に登場する「マンガ肉」というものがありますが、この骨付きスネハムを箱から取り出した瞬間にまさに、マンガ肉だ！と思ったのです。
北海道の銘柄豚「夢の大地」のスネ肉をそのまま骨付で、丸ごとハムに仕立てているのです。この塊がどーんと、2キロ強の重量感なのです。これなら、人数の多いパーティには、絶対に受けますね。早速、包丁でスネ肉を切り取りながら、少しずつ味見をしてみました。口に入れた瞬間、香りの良さが鼻腔に広がり、何と肉質の甘いことか。豚肉が一番美味しいのは脂の部分ですが、これが本当に甘いのです。どうも、飼育飼料にはでんぷん質（イモ類のタロイモやサツマイモ）を与えているのですね。
ところで、肉の脂身の溶解温度ってご存知ですか？それぞれの家禽の種類で脂肪の溶解温度って随分違うのです。例えば豚の脂肪の融点（熱で溶ける温度）は28℃なのです。判りやすく言うと、お弁当に豚肉を入れて、冷たくなっても、体温より低いので、口に入れた瞬間溶けるのです。それゆえに、豚肉はお弁当で重宝されるのです。ちなみに、他の肉の脂肪の融点は鶏肉で30℃、牛肉で40℃、羊の脂肪は44℃以上にならないと溶けないのです。昔、羊肉はヘルシーで太らないと言われ、羊肉ブームがありましたが、これは、単に人体が羊の脂質が体内で溶けずに（消化が出来ず）スルーしただけなのです。それを、羊肉はダイエットに良いと勘違いしたんですね。
ついでに書くと、豚肉は良質のたんぱく質でビタミンB1も多いし、脂肪も不飽和脂肪酸が多いのでコレステロール値は意外に低いので、夏バテ対策にも良いですね。骨付スネハムはともかく使い勝手がよく、そのままスライスしても、焼いてハムステーキや衣を付けてハムカツと応用が広くて良いですね。そして、残った骨から肉の部分をこそげ落として、タマネギやニンジン等の野菜と煮込んで良質なスープが取れます。豚の関節部分はげんこつとも呼ばれて、ゼラチンがたっぷりなのです。
※夢の大地 骨付きスネハムは7月の完全限定商品なのでご注意ください。
※掲載情報は 2015/07/02 時点のものとなります。
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キュレーター情報
アートディレクター・食文化研究家
後藤晴彦（お手伝いハルコ）
後藤晴彦は、ある時に料理に目覚め、料理の修業をはじめたのである。妻のことを“オクサマ”とお呼びし、自身はお手伝いハルコと自称して、毎日料理作りに励んでいる。
本業は出版関連の雑誌・ムック・書籍の企画編集デザイン制作のアート・ディレクションから、企業のコンサルタントとして、商品開発からマーケティング、販促までプロデュースを手がける。お手伝いハルコのキャラクタ－で『料理王国』『日経おとなのOFF』で連載をし、『包丁の使い方とカッティング』、『街場の料理の鉄人』、『一流料理人に学ぶ懐かしごはん』などを著す。電子書籍『お手伝いハルコの料理修行』がBookLiveから配信。
調理器具から食品開発のアドバイザーや岩手県の産業創造アドバイザーに就任し、岩手県の食を中心とした復興支援のお手伝いもしている。
