バリスタがすすめる、カッコイイ男のエスプレッソの飲み方

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バリスタの意味

バリスタがすすめる、カッコイイ男のエスプレッソの飲み方

バリスタ マエストロの横山です。イタリアのカフェ文化を中心に、食にまつわるものを少しずつ紹介していこうと思っています。タイトルの格好いいエスプレッソの飲み方の前に、「バリスタ」という言葉について少しお話します。バリスタは正確に言うと「BAR」「ISTA」なんですね。よく「ファンタジスタ」という言葉をサッカー用語で聞きますけど、これはコートを支配する、つまりフィールドの中心プレイヤーを指して言いますけど、「バリスタ」は「バーを支配する人」というのが本来の意味です。つまり、アルコールも出すし、接客もするし、もちろんカフェも出すというのがイタリアで言う「バリスタ」なんですね。なので、イタリア人が言う「バリスタ」と日本でよく聞く「バリスタ」というのはニュアンスがだいぶ違うんです。 イタリアのバリスタを見るとわかるんですけど、非常に接客を重視します。エスプレッソ一つをとっても、一つの豆で10~11種類くらい違う入れ方ができて、「マエストロ」という資格を持っている人は30~40種類くらい違う入れ方ができるんです。カフェを注文しに来たお客さんが細かい注文をしたり、その人の体調等で入れ方を変えたりもするんです。お客様ありきの当たり前の商売をするのがイタリアのバリスタなんです。 今回は、エスプレッソの楽しみ方をご紹介しようと思います。例えば皆さんのなじみがあるチョコレートはカカオの含有量で味が変わるのはご存知だと思います。エスプレッソも似ている所があると思っていて、普通砂糖を合わせて飲むんですけど、例えば25ccのエスプレッソにグラニュー糖を6g加えるとビターチョコ、グラニュー糖を10g加えるとスウィートチョコレート、グラニュー糖が入ったエスプレッソにミルクを加えるとミルクチョコレートとの様な感じになります。チョコレートって口寂しいときや、ちょっとした時に味わうと思うんですけど、同じ感覚でエスプレッソを味わって、より身近に感じてほしいですね。

エスプレッソにグラッパを入れたカフェ・コレット

そしてとっておきは、グラッパ(ブドウの搾りかすを発酵させた蒸留酒)というお酒を入れて味わう飲み方です。グラッパを加えるのは、あまり日本では馴染みがありませんが、一歩先いくカッコイイ男性のエスプレッソ飲み方として僕はお勧めします。 エスプレッソにグラッパを加えるのは、"カフェ・コレット”というイタリア発祥の飲料です。イタリアの北の地方(ロンバルディア州(ミラノ))等の寒い地域で体を温めるのに良いという事と、エスプレッソの香りを更に引き立てるという事で、特に冬に飲まれる飲み物です。グラッパを加える量は、当然量が多くなればなるほどグラッパの香りの方が強くなります。 一般的には、エスプレッソ1杯に対してグラッパを15cc~20ccを加えます。飲み方はそれぞれで、カフェに少しずつ加える方や半分エスプレッソを飲んでからグラッパを半分加え、飲み干してから、残りの余韻の中に入れ、グラッパとほんのり香るエスプレッソの余韻を飲むという方もいます。もう季節的に暖かくなってきましたが、冬の寒い時期にこのグラッパを入れて味わうエスプレッソは格別です。グラッパもいくつかありますが、個人的にはこのナルディーニ社がお勧めで、このグラッパの芳醇な香りとエスプレッソの香りが合わさる瞬間に幸せを感じます。ぜひお試しください。

バリスタがすすめる、カッコイイ男のエスプレッソの飲み方

※掲載情報は 2015/04/03 時点のものとなります。

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キュレーター情報

横山千尋

バリスタ マエストロ

横山千尋

イタリアン・カフェの技術者及びジェラート職人としての日本の草分け的な存在であると同時に権威です。2002年に第1回のジャパン・バリスタ・チャンピオンシップに優勝し、日本人としてWBC世界大会に初参加をはたしました。2004年3月のジャパン・バリスタ・チャンピオンシップに再度優勝し、6月に行われたWBC世界大会(イタリア)に日本代表として出場し、10位入賞。同年10月、ラテアート競技会に出場し、2位入賞。
クオリティを重視し、技術を伝え、広めることを使命とし、2001年6月に(株)フォルトゥーナを設立し、『デル・ソーレ』ブランドの店舗を展開しています。

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