八重桜の花びらを閉じ込めたほんのり桜色のゼリー

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洋菓子発祥の地で誕生、目にも楽しくやさしい味

八重桜の花びらを閉じ込めたほんのり桜色のゼリー

2013年(平成25年)の3月、東急東横線と東京メトロ副都心線が相互直通運転を開始したことにより、埼玉県や東京都内から、横浜のみなとみらい地区、元町、中華街などへのアクセスが大幅に向上しました。乗り換えなしで行けることになり、横浜の観光スポットを訪れた方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。私もかつては、レストランの取材や友人たちとの食事会などで、山下町や中華街にたびたび足を運んだものです。その当時はみなとみらい線もなく、渋谷や横浜で乗り換え、目的地まではタクシーを使ったりと、大変だったのを覚えています。山下町70番地にある「横浜 かをり」は、取材を通じて知った店のひとつです。 ここは、幕末の頃、オランダ船の船長が「ヨコハマ・ホテル」を建てた場所で、日本のホテル発祥の地。当時から洋食、洋菓子が提供されていたといいますから、洋食、洋菓子発祥の地ともいえるでしょう。「かをり」の店名は、現社長である板倉敬子さんのお父様で、創業者の板倉富治さんが、本居宣長の詠んだ「敷島の 大和心を人問はば 朝日に匂う山桜花」から、朝日にあたった桜が放つ芳しい香りをイメージして名づけたといいます。そのお父様の思いを受け継いだ敬子さんが考案した洋菓子が、「桜ゼリー」です。白ワインベースで、ほんのりとした桜色のゼリーの中に、八重桜の花が入っており、口に含むと桜特有の香りがふわりと広がります。しゃりっとした桜の花びらの歯触りも、いいアクセントになっています。日本人であれば、おめでたい席などで、塩漬けにした八重桜の花に湯を注いで作る桜茶を飲んだことがあると思いますが、外国の方に、桜の花びらを食べる、というと驚かれます。外国からのお客さまをおもてなしするときに「桜ゼリー」をお出ししたり、海外への手土産にしてみてはいかがですか。

八重桜の花びらを閉じ込めたほんのり桜色のゼリー

※掲載情報は 2015/04/01 時点のものとなります。

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キュレーター情報

岸朝子

食生活ジャーナリスト

岸朝子

大正12年、関東大震災の年に東京で生まれ、女子栄養学園(現:女子栄養大学)を卒業後、結婚を経て主婦の友社に入社して料理記者歴をスタート。その後、女子栄養大学出版部に移って『栄養と料理』の編集長を10年間務める。昭和54年、編集プロダクション(株)エディターズを設立し、料理・栄養に関する雑誌や書籍を多数企画、編集する。一方では、東京国税局より東京地方酒類審議会委員、国土庁より食アメニティコンテスト審議員などを委託される。
平成5年、フジTV系『料理の鉄人』に審査員として出演し、的確な批評と「おいしゅうございます」の言葉が評判になる。
また、(財)日本食文化財団より、わが国の食文化進展に寄与したとして食生活文化金賞、沖縄県大宜味村より、日本の食文化の進展に貢献したとして文化功労賞、オーストリア政府より、オーストリアワインに関係した行動を認められてバッカス賞、フランス政府より、フランスの食文化普及に努めた功績を認められて農事功労賞シュバリエをそれぞれ受賞。
著書は『東京五つ星の手みやげ』(東京書籍)、『おいしいお取り寄せ』(文化出版局)他多数。

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