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味噌の原料には「こうじ」は麦を使わずに、米を使用。
我が家でよくリピートしてお取り寄せするものは、味噌漬けです。新潟県上越市の杉田味噌醸造場という「味噌の蔵元」が、その味噌漬けを作っています。味噌づくりにかかせないのが、「こうじ」です。「こうじ」には、「麹」と「糀」の二つの漢字があります。杉田味噌醸造場の蔵元のある越後高田は「米どころ」としても有名です。「こうじ」には麦を使わずに、米を贅沢に使った「米糀(こめこうじ)」を使っています。この「味噌漬け」を語るには、まずは味噌から説明させてください。
味噌には、添加物を一切使用していません。主原料になる大豆は、国産大豆に限定し、主に新潟県産のエンレイという大豆を使用しています。糀作りに必要な米も国産の丸米を100%使用するなど、良質な原料を厳選して使用しています。創業が1820年頃(江戸文政)と言われる伝統の製法で、「仕込みにかける手間」と「熟成にかける時間」を惜しまずに味噌を職人たちが作ります。
この伝統の味噌で、味噌漬けが作られているのです。見ると分かりますが、味噌漬けの味噌の表面に白い「糀」がところどころ付いているのが分かります。この味噌に漬けられているのは、大根、胡瓜、茄子、生姜、山ごぼう、昆布です。じっくりと漬け込まれているので、食べると味噌の美味しさが素材にまで浸透しています。しかも、素材による味の違いもしっかりと出ており、「大根」、「胡瓜」、「茄子」、「生姜」、「山ごぼう」、「昆布」の味をそれぞれ上手に引き出されています。
この味噌漬けを一番美味しく食べるには、やっぱり炊きたての白いご飯の上にのせて食べるのが最高だと思います。江戸時代にもこの味噌漬けを作っていたかまでは分かりませんが、少なくてもこの味噌はありました。僕のように白米を前に、「やっぱり杉田の味噌は旨い。」と江戸時代にも言っていた人を想像するとなんだか面白くなって来ます。いつの時代も変らない普遍的な味覚というものがあるのだなとあらためて感心してしまいます。
江戸文政から伝わる伝統的な「味噌の蔵元」が作る味噌漬け、ぜひ試してみてください。
※掲載情報は 2015/03/18 時点のものとなります。
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キュレーター情報
荒岡眼鏡の三代目 眼鏡店ブリンク店主
荒岡俊行
1971年生まれ。東京・御徒町出身。1940年から続く「荒岡眼鏡」の三代目。
父方も母方も代々眼鏡屋という奇遇な環境に生まれ育ち、自身も眼鏡の道へ。
ニューヨークでの修業を経て、2001年に外苑前にアイウエアショップ「blinc(ブリンク)」、2008年には表参道に「blinc vase(ブリンク・ベース」をオープンさせる。
「眼鏡の未来を熱くする。」をミッションに掲げ、眼鏡をカルチャーの1つとして多くの方々に親しんでいただけるよう、眼鏡の面白さや楽しさを日々探求しています。
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ブリンク・ベース
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