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白百合醸造株式会社のロリアンワイン
フランス語で東洋という意味の「L’orient」。世界で評価されるワインを目指し、その名を冠したワイン造りに挑戦されている白百合醸造。古くから日本の代表的な葡萄産地である山梨県勝沼で、80年余りの歴史あるこちらのワイナリーはローカルであることを大切に、自社の畑での葡萄栽培からワイン造りまでを一貫して行う素晴らしい取り組みを確立しておられます。その成果はフラッグシップワインである「ロリアン 勝沼甲州2019」が昨年の世界最大のワインコンクール、Decanter Woird Wine Awardで国内最高得点、最高賞のプラチナ賞を受賞されたほど。3代目のオーナーご夫妻と4代目である息子さんへの継承も万全でこれからが本当に楽しみなワイナリーです。
葡萄畑も実りの季節を迎えた10月初め、白百合醸造のワイナリーを訪問しました。オーナー夫人お手作りの素晴らしいフィンガーフードと五種類の代表的ワインを合わせていただくという贅沢なひととき。４代目、情熱溢れる好青年、内田圭哉さんの丁寧な説明を伺いました。その中でも特に熱の籠った解説が心に残った「TRIO」。自社の畑から選び抜いた3種の葡萄(プティ・ヴェルド、メルロー、マスカット・ベイリーA)をブレンドして作られたエレガントな赤ワインです。それぞれの葡萄をフランス産のオーク樽で熟成させてからブレンド、三種類各々の葡萄が醸す持ち味の三重奏。その配合はその年の葡萄の出来によって微妙に調整されるとの事。この調整はブルゴーニュで長く修業を積んだ醸造技師による熟練の職人技が発揮されています。やはり最近までブルゴーニュで腕を磨かれた若い4代目のこのワインに対する思いを伺いながら日本ワインの担い手達の層の厚さを頼もしく思いました。
食卓での楽しみ方
ベリーを思わせる果実味、ほのかな酸味と程よいタンニン、そして樽由来のほのかなロースト香が広がるバランスの取れたミディアムボディの上品なワイン。この三種類の個性的な葡萄のブレンドは世界中探してもここにしかないオリジナリティに溢れたセパージュです。それぞれの風味の重奏でありますから合わせる料理も幅広く。購入したワインを我が家の定番、中東風のラムチョップにも合わせてみるとピッタリで驚きでした。和食にも良く合います。栓を抜いて2、３時間置くとまた違った味わいになるとの事。まだ若いワインはしばらく寝かせて置くと落ち着くそうですからこの先も色々楽しめそうです。
新酒解禁の時期に
今年の新酒解禁は11月3日。それに合わせて山梨ではワインツーリズムが開催され様々なイベントが行われるそうです。週末、エリアごとの開催で勝沼では13日が開催日。その日は白百合醸造さんも新酒とフィンガーフードのマリアージュ、という素敵なイベントを計画されているようです。ワインツーリズムに合わせて白百合醸造のワイナリーを訪ねられては如何でしょうか。
白百合醸造
https://shirayuriwine.com/
※掲載情報は 2022/11/01 時点のものとなります。
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キュレーター情報
Takako'sKitchen主宰
二階堂多香子
子供時代から料理が大好き。初めてのフルコースディナー作りの経験は 10歳の時。家族の喜ぶ姿が嬉しく、料理を通じ人を笑顔にできる、という発見に心躍らせました。
大学卒業後、フランスでの料理遊学を経験し自宅での料理教室をスタート。結婚後は料理教室やケータリングの仕事に励みました。1990年に夫の海外赴任に伴い初めて在外生活をオーストラリアで送ったのを皮切りにブルガリア、イラン、アメリカ(ニューヨーク) 、クゥエート、スイス の6カ国、通算18年間を海外過ごしたことになります。その間夫の勤務の 都合でまとまって東京にいる間には料理教室を継続し今に至りました。
2016年、スイスからの帰国を機に満を持して下北沢の自宅キッチンにて 料理教室、Takako's Kitchen を立ち上げました。 長い在外勤務の間に経験した豊富なおもてなしのノウハウ、各国で覚えた味、世界中の友人達から習ったレシピの数々、そして材料の違うどんな場所でもどんなキッチンでも同じように美味しい味を生み出してきた臨機応変の合理的な調理をお伝えしています。
