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四川料理 ドンシューの魔法
出雲空港から南方面に向かうと神話の世界、奥出雲エリアが広がります。広島へとつながる国道54号線に行列の絶えない中国四川料理店「ドンシュー（呑舟）」があります。地元のみならず周辺地域でもその名と味を知らぬ人はいないと言われる地元の人気店ですが、それ以上にビジネスや観光で「わざわざ遠回りしても訪れるべき」料理店なのです。
オーナーシェフの細木達也氏は東京でかの中国四川料理の巨匠、陳建民氏に師事した方。香辛料を使った単に辛い中華料理とは一線を画す、程よい辛さの中に存在感を放つ深い旨みを忍ばせるまさに本物の四川料理といえます。
その人気店のお取り寄せメニューおよび調味料が発売され、私もお取り寄せして早速作ってみました。まずは店舗でも大人気の酸辣湯麵。あらかじめ具材を用意して、丼にお湯を入れてスープを作り、そこにやや固茹でにした麺を入れるだけ。酸味と辛さがバッチリと重なる独特のスープが決め手ですね。とても簡単にドンシューの味が再現されます。
次に回鍋肉。豚バラ肉、キャベツとピーマンと玉葱を軽くゆでて（沸騰したお湯に約20～30秒）湯切りした後に回鍋肉ソースを加えて強火でさくっと炒めるだけ。キノコ類を加えて季節を感じさせてもいいですね。市販のレトルト調味料とは一味も二味も違う回鍋肉の出来上がりです。これは自家製秘伝の辣油と豆板醤、出雲市は板倉酒造の酒醸などを使ったソースは濃厚なコクと旨みを生み出します。
ドンシューの多くの料理に使われている「呑舟特製辣油」はお取り寄せ必須アイテムです。大豆油、唐辛子、赤/青山椒、発覚などをブレンドし辛いだけではなく、しっかりと香りが立つように作られています。これからの季節のサラダや鍋料理などのアクセントとしてもおススメです。
ドンシューの味が家庭でも再現できるようになったのはとてもうれしいことです。ぜひ本場の島根県雲南市の本店の料理も味わいたいものです。
※掲載情報は 2021/09/20 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードビジネスデザイナー
嶋啓祐
全国の農村漁村をくまなく巡り、そこで使うホンモノの素材を探すことをライフワークにしています。ホンモノはいつも隠れています。全国の肥沃な土地で、頑固で不器用な生産者が作る「オーガニックな作品」を見つけて、料理人が少し手を加える。それが「ホンモノの料理」になります。毎月地方に足を運び、民泊に泊まり、地元の方々とのコミュニケーションを作るのが楽しみです。自然豊かな日本全体が食の宝庫です。自然、風土、生産者、素材、そして流通と料理人とその先にいる顧客。食に関わるすべての方が幸せになるような「デザイン」を仕事にしています。1963年に北海道は砂川（日本一になった美味しいお米ゆめぴりかの産地）で生まれ、18歳上京。大好物はイクラ、クレソン、納豆、ハーブ、苦手なのは天津丼などあんかけ系、豚足、焼酎。趣味は全国の神社巡りとご朱印集め。2018年より自宅料理コミュニティ「ビストロ嶋旅館」を主宰。
