記事詳細
紹介している商品
「POIRE(ポアール)」は、1969年帝塚山にて創業。
昨年2019年11月に、50周年を迎えられた老舗洋菓子店です。
創業者の辻井良朗氏は、まだ関西に数えるほどしか洋菓子屋のない時代にヨーロッパ各地を訪れ、その文化や歴史を吸収。
帰国後に、西欧に負けない本格的なケーキ作りをスタートされました。
現在は2代目となるグランシェフ 辻井良樹氏が、他業種とのコラボレーション商品に積極的に取り組んだり、特別なオーダーメイド商品にも積極的に手がけるなどしてお菓子づくりの幅を拡大。
伝統を守りながらも、「心地よくお客さまを裏切る」新鮮な驚きのつまったポアールを目指して、様々な活動を行ってらっしゃいます。
店舗は帝塚山本店をはじめ、 あべのハルカス、堂島、北新地など関西に6店舗を展開。
本店の近くにはブーランジェリー、ジェラテリアバールなど焼き立てパンやバリスタが淹れる上質のカプチーノを堪能できる店舗があり、さらに銀座6丁目には、厳選果実を贅沢に使用したワンランク上のアイスクリーム専門店もオープンされました。
各店それぞれに個性があり、バラエティに富んだアイテムに出会えるのも魅力です。
9つのフレーバーにイメージをもたせ、感謝と驚きを詰めこんで
そんな常に時代を牽引するポアールさんに、満を持してクッキー缶が登場しました。
その名も『MERCI(メルシー)』。
香り・食感・口どけにこだわり、いつもの“ありがとう”に楽しい驚きを込めた、オリジナルクッキー9種が詰め合わされています。
時・花・塩・絹・果・旨・実・優・茶をイメージして作られた9種類。
左上から時計回りに
ラングドシャ珈琲、ローズクッキー、塩キャラメルクッキー、チーズとドライトマトのキッフェルン、ラングドシャ玉露、きなこと和三盆のキッフェルン、ベリーフロランタン、焼チョコ山椒、中央にはカシスのムラング、と9種がきっちりと詰め込まれています。
今回このクッキー缶が登場したことを知り、逆に今まで作られていなかったことを不思議に思い、満を侍して作られた理由を辻井シェフにおうかがいしたところ…
「あまり流行には左右されずにきたのですが、いつものようにスタッフと楽しくスイーツ話をしている中でとても盛りあがった流れで、ポアールがオススメする可愛いクッキー缶作ってみよう!」と話が進んだのだそう。
ポアールさんのチーム力は素晴らしく、これこそが 「ONE TEAM(ワンチーム)」なのだといつも感じています。
この商品には女性的な感性が大切だと思い、やる気のあるパティシエールをチームリーダーに進めることに。
女子が楽しく盛りあがって話す、いわゆるガールズトークからスタート。
このキューブ状の缶の中に、9つのマス状にクッキーが綺麗に入るイメージが可愛いとなり、食べるシチュエーションを思い浮かべながら様々なテーマに派生していき、9種類のフレーバーを決められたのだそう。
クッキー缶というと、フレーバーの豊富さやビジュアルのかわいさなどもポイントになりますが、こちらのポアールさんのようにそれぞれのクッキーにイメージをもたせているのは珍しいですよね。
理由をうかがうと、「単純に数種類のクッキーが入っていても楽しくないと思いました。 色々な種類が一つの箱に入るクッキー缶というせっかくの世界観があるならば、そこに必然性というかこの缶に込められたメッセージが欲しいなと。『Merci』という言葉に込められた贈り手の思いに寄り添う作り手の思いも込めたい」のだと。
フレーバーのラインナップと伝えたい思いのバランスを同時進行で考え、そこに『Merci』という感謝の気持ちに「楽しい驚き」をプラスできれば、贈る側も贈られる側もどちらも幸せな気持ちになれるのではないかと。
どのクッキーもシンプルな四角形ですが、食べてびっくり!?
フレーバーが異なるだけでなく、ベースとなる生地もそれぞれに異なり、ひとつの缶の中で様々な食感のコントラストを愉しむことができます。
ローズ、きなこと和三盆、チーズとドライトマト、塩キャラメルは卵を使わないサクサク軽い食感のキッフェルン。
玉露、珈琲はラング・ド・シャ。
ベリーフロランタンはサブレ生地。
山椒は焼きチョコ。
そしてムラングと5種類の生地が使われています。
しかも同じキッフェルンでも、きなこはサラっと、塩キャラメルはカリっと口どけ感が全く異なるなど、まるで9種類の生地があるかのような楽しさです。
私のお気に入りはきなこと玉露。
普段はあまり和テイストには魅かれないのですが、こちらはさくほろの食感とフレーバーの香味の余韻が素晴らしく、心までほっこりとする絶妙なバランスに仕上げられています。
辻井シェフのお気に入りは、サラッと口溶けるなかに爽やかに香りたつ山椒。
ピリッと爽やかな痺れが長く続くので、〆にいただくのがお薦めです。
stayhomeが推奨され、おうち時間を少しでも楽しく過ごしたい今の時期は、ご家族でリーフレットのコメント読みながら皆でワイワイと選んだり、テレワークなどの合間や読書中にほっとひと息ついたりと様々なシチュエーションにぴったり。
『merci』というネーミングで、ゴールドのリボンがかけられているので、母の日の贈り物にもお薦めです。
時・花・塩・絹・果・旨・実・優・茶、この9つのテーマをイメージし、頭と心を浄化しながらゆったりとした気分でいただいてみてください。
ただおいしいだけでなく、会話に花が咲く素敵なクッキー缶です。
※掲載情報は 2020/05/03 時点のものとなります。
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キュレーター情報
スイーツコーディネーター
松本由紀子
スイーツコーディネーター&ライター。
一般雑誌、菓子専門誌、TV、ラジオ、webサイトと多岐にわたり、ライター&コメンテーターとしてスイーツ情報を発信。スイーツ関連メーカーのコンサルティングを務め、商品開発、コラボ商品の企画、マーケティングに携わる。スイーツ講座(定期/単発)の講師も務める。
10名のパティシエの珠玉の一品!を集約したDVD 『Sweets美術館』をプロデュース&出演。
http://www.amazon.co.jp/Sweets美術館-2012-松本由紀子/dp/B00BPJSFF2
百貨店催事やイベントをプロデュースし、「スイーツコーディネーター松本由紀子セレクション」なる冠催事を展開。
*2012年11月~:フランスフェアー@JR大阪三越伊勢丹
*2014年2月:サロン・デュ・ショコラ@JR大阪三越伊勢丹
*2015年2月:アムール・デュ・ショコラ@大阪高島屋
*2015年10月~:松本由紀子セレクション@阪急うめだ本店
ORIGINE KOBEの広報を務める。
http://r.gnavi.co.jp/ippin/article-2060/