カカオハンター×ザ・リッツ・カールトン 京都の限定コラボ!

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カカオハンターのチョコを使用したオペラが期間限定登場!

カカオハンター×ザ・リッツ・カールトン 京都の限定コラボ!

先日、ザ・リッツ・カールトン 京都にて『カカオハンター×ピエール・エルメ・パリ クッキングセミナー』と『カカオハンターセミナー×ザ・ロビーラウンジ』が開催されました。

 

通常では販売ができないほど生産量の少ないホワイトカカオを含む、稀少なカカオを使用したチョコレートを試食できるセミナー。

そして、ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERMÉ PARIS)の代表的なガトーを、カカオハンター(CACAO HUNTERS)のチョコレートで仕立てるという、2日間限りの夢のコラボレーションを堪能させていただきました。

カカオハンター×ザ・リッツ・カールトン 京都の限定コラボ!

まずクッキングセミナーでは、カカオハンターのチョコレート数種類を使用して、ピエール・エルメ・パリのショコラのガトー「プレジール アンタンス(Plaisir Intense)」のデモンストレーションをレジス(Regis Demanet)シェフが行いました。

 

「プレジール アンタンス」は、エルメで人気のショコラのガトー「プレジール シュクレ」の別バージョン。

プレジール シュクレはショコラオレ×プラリネノワゼットですが、プレジール アンタンスはショコラノワール×プラリネアマンドです。

ブティックで販売されることもあまりなく、クリスマスケーキやウェディングなどに登場するレアアイテムなのだそう。

 

通常ピエール・エルメ・パリではほぼヴァローナ社のショコラを使用されていますが、今回はカカオハンターとのコラボによる特別バージョンということで、コロンビアの様々な地域のカカオを閉じ込めたガトーに。

 

構成はビスキュイ アマンド、クルスティアン ショコラ ノワール、プラックショコラ ノワール、ガナッシュ ショコラ ノワール、シャンティ ショコラ ノワールを層構造に重ねます。

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ビスキュイ アマンドは、アーモンドパウダーと粉糖、リズドールにメレンゲを合わせて。

その上に砕いたローストアーモンドをふりかけ、焼成します。

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クルスティアン ショコラ ノワールには、コロンビア(100%)を使用。

100%なのに苦味は思ったほど強くないのですが、ドロドロでテンパリングはとりにくいのだそう。

 

このコロンビアとバターを溶かし、プラリネアマンド、パートドノワゼット、フィアンティーヌ、カカオニブと混ぜ合わせ、冷ましたビスキュイ アマンドの上にのせ、パレットでのして冷やし固めます。

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サンド用のプラックショコラには、アラウカ(70%)を使用。

シャインマスカットのようにフルーティーな香りで、ハチミツのような芳醇さもあります。

 

レジスシェフは、テンパリングにバーミックスを使うのが嫌いだそうで、こまめに温度を調整し、ダマがなくなるまで丁寧に丁寧に混ぜながら、時間をかけてテンパリングをとられていました。

ツヤっと綺麗に仕上がったときには、受講生の皆さんから思わず拍手が!

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ガナッシュには、アラウカ(70%)を使用。

ガナッシュは、食感や口どけにとてもこだわるというレジスシェフ。

できあがったら、絞れる硬さになるまで冷蔵庫で冷やします。

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シャンティ ショコラ ノワールには、シエラネバダ(64%)とコロンビア(100%)を使用。

シエラネバダは赤い果実やロゼワインを彷彿とさせる香りで、苦味は少なめです。

 

できあがったら冷蔵庫でひと晩寝かせ、翌日ゴムベラで、絞れる硬さになるまで泡立てていきます。

 

シャンティ ショコラを絞り、さらに苦味をプラスするためにシエラネバダを削り、プラックショコラをデコールして完成です。

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このプレジール アンタンスとコロンビアのチョコレートをいただきながら、カカオハンター小方さんからコロンビアのカカオ事情をうかがいました。

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小方さんのTシャツには、コロンビアの地図とそれぞれのカカオがどの地域で採れるのかも描かれているんですよ。

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カカオの仕事を始めて22年、コロンビアに携わるようになって9年という小方さん。

たまたまコロンビアに行き、たまたま知り合った人と3人で会社を起こすことになったのだそう。

とにかくカカオを愛してやまない!という強い想いが、ひしひしと伝わってくるセミナーでした。

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品種によってカカオポットの色や形、種の色も異なるカカオ。

その色合いを見ただけで、できあがるチョコレートの色や味もイメージできるのだそう。

カカオの栽培、発酵、焙煎とチョコレートになる過程はもちろん、カカオ生産者が小方さんの元まで、山を越え川を越え、ラバで運んでくる大変さも映像で見せてくださいました。

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今回レジスシェフが作ったお菓子は、このコロンビアの様々な地域のカカオを閉じ込めた唯一無二の一品。

ガナッシュとプラックショコラに使われているアラウカ(70%)のフルーティーなアロマが、とても個性的かつ印象的。

五感を研ぎ澄まし、それぞれのパーツに使われているチョコレートに想いを馳せながらいただきました。

 

全体的には、ビターなチョコレートとアーモンドの香味豊かな大人のチョコレートケーキ。

まろやかなガナッシュショコラ、プラリネのカリカリ感、さっくりとした生地など、幾層にも織り重なる様々なテクスチャーがビターチョコレートの魅力を最大限に引き出し、余韻に長く続く甘美なるアロマの虜に。

個人的には、ビター感と食感のコントラストがかなり好みのお菓子でした。

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翌日はザ・ロビーラウンジにて、カカオハンターセミナーが開催されました。

ザ・リッツ・カールトン 京都の繊細で美味なるセイヴォリーと、カカオハンターのチョコレートを使用した限定ガトーを。

 

ローストしたてのカカオ豆と4種類のチョコレートの試食、ショコラフロアの飲み比べもさせていただきました。

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ショコラフロアは、普段エルメではヴァローナ社のエクストラアメール(67%)を使用。

今回はカカオハンターのチョコレート、トゥマコ70%と82%で飲み比べを。

70%は水に牛乳少々と塩を少し。82%は水のみと塩少々。

どちらもクレームショコラのようなどろっとしたテクスチャーですが、70%はまろやかな風味で、82%は爽やかな酸味の余韻に甘みが広がります。

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チョコレートの食べ比べは左上から時計回りに、ディスコヴェリー#1(68%)、リオデオロ(73%)、トゥマコ(82%)、アルアコ(72%)。

このディスコヴェリー#1がこの日の主役で、ガトーにも使用されています。

 

コロンビアとベネズエラの国境沿いの山奥にひっそりとたたずむ貴重なカカオ。

ゲリラがあってなかなか訪れることのできない地域ですが、念願かなって2016年に初訪問。

しかし初年度は、病気の多さと収穫の少なさからチョコレートにするのは断念。

2017年は収穫した250kgのカカオから88kgを選別し、発酵、乾燥の工程を経て、最終的に焙煎後に残ったのは20kgにも満たない量だったのだそう。

そして2019年は、残念ながら小方さんが訪れる前に生産者が売ってしまいゼロに。

ですので今回は、2018年に作られた貴重なチョコレートを使用。

酸味、苦味、渋みのバランスが秀逸で、初体験の烏龍茶のような香り。

まさにカカオハンターの冒険や沢山の発見、情熱が詰まったスペシャルなチョコレートなのです。

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サレものでお口直しを。

グラス入りから時計回りに、海老とアボガド カッテージチーズ添え、ローストビーフとパプリカのサンドウィッチ、キノコとジャガイモのトルティージャ、蕪のピクルスとポークリエット、サーモンとレッドオニオンのサンドウィッチ、カボチャとトリュフのケークサレ。

さすが京都リッツさん!とても手の込んだ繊細で贅沢な味わいでした。

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さて、いよいよこの日限定のガトー「オペラ ア マ ファッソン」の登場です!

カラメリゼしたフィユタージュ、ガナッシュショコラディスコヴェリー、ビスキュイジョコンド、プラックショコラノワール、コーヒー風味のクリーム。

 

通常はヴァローナ社のショコラを使用している以外は、ピエール・エルメのオペラと全く同じ構成とのこと。

ペルー産コーヒーでエスプレッソを抽出し、ビスキュイにアンビバージュ。

バタークリームにも、このペルー産コーヒーをアンフュゼして使われています。

サクサクのフィユタージュと、ほわっとエアリーに口溶けるバタークリーム、そして濃厚なガナッシュとパリンと儚く割れるプラックショコラ。

ぜひ全層を一緒にお口に運び、様々なテクスチャーとフレーバーが次第に渾然一体となっていくマリアージュを愉しんでみてください。

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この貴重すぎるチョコレート ディスコヴェリーを使ったオペラはこの日限りでしたが、カカオハンターの別のチョコレート リオデオロ(73%)を使用したオペラは、10月1日から期間限定でロビーラウンジでのみいただくことができます。

レジスシェフ曰く、リオデオロを使うととても華やかなイメージになるとのこと。

通常ピエール・エルメでは、ほぼヴァローナ社のショコラを使用されているので、またとない特別な機会です!

このチョコレートがなくなるまでの期間限定なので、ぜひお急ぎくださいね。

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“カカオが好きすぎ”て、会社を辞めてカカオ探しの旅に出たカカオハンターの小方真弓さん。

いまは、カカオ生産国からのメッセージを届けることに使命感を感じ、他の人にはできない偉業を次々と成し遂げてらっしゃいます。

最近は自分が探しあてたカカオから作ったチョコレートを、日本のパティシエの皆さんにも多く使っていただくようになり、皆さんとお話するのも非常に楽しみなのだそう。

まだまだ小方さんの探究は続きますが、最終的な目標は既に決められているのだとか。

「油を制する者がチョコを制す!」と繰り返しおっしゃっていた小方さんの今後の展開から目が離せませんね。

※掲載情報は 2019/10/18 時点のものとなります。

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キュレーター情報

松本由紀子

スイーツコーディネーター

松本由紀子

スイーツコーディネーター&ライター。

一般雑誌、菓子専門誌、TV、ラジオ、webサイトと多岐にわたり、ライター&コメンテーターとしてスイーツ情報を発信。スイーツ関連メーカーのコンサルティングを務め、商品開発、コラボ商品の企画、マーケティングに携わる。スイーツ講座(定期/単発)の講師も務める。

10名のパティシエの珠玉の一品!を集約したDVD 『Sweets美術館』をプロデュース&出演。
http://www.amazon.co.jp/Sweets美術館-2012-松本由紀子/dp/B00BPJSFF2

百貨店催事やイベントをプロデュースし、「スイーツコーディネーター松本由紀子セレクション」なる冠催事を展開。
*2012年11月~:フランスフェアー@JR大阪三越伊勢丹
*2014年2月:サロン・デュ・ショコラ@JR大阪三越伊勢丹
*2015年2月:アムール・デュ・ショコラ@大阪高島屋
*2015年10月~:松本由紀子セレクション@阪急うめだ本店 

ORIGINE KOBEの広報を務める。
http://r.gnavi.co.jp/ippin/article-2060/

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