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芳醇なカカオの香りとテキーラのリキュールが楽しめる大人の味
2月14日は、聖バレンタインデー。もともとは古代ローマ時代に、女性の結婚生活を守護するといわれたローマ神話の女神ユノを祝う日を起源とし、「兵士の士気が下がる」ことを理由に、若い男女が出会う唯一の機会だったそのお祭りが禁止されてしまったとき、恋人たちを哀れに思って秘密裏に結婚させていたことで処刑されたキリスト教の司祭、聖バレンティヌスを悼んで名づけられたといわれています。
ユノ(Juno)は、英語のJuneやイタリア語のGiugnoの「6月)の語源でもあり、ヨーロッパの「ジューン・ブライド(6月の花嫁)」の風習は、女神ユノの加護を願ったもの。また、聖バレンティヌスゆかりの地であるイタリアのウンブリア州テルニでは、毎年2月14日にお祭りが行われ、ミサの行われる聖バレンチノ教会には、たくさんのカップルが祈りを捧げるために集まります。
さて、バレンタインデーは、日本ではなぜか「女性から男性にチョコレートを贈って愛を告白する日」という、独自の風習が根づいてしまいました。ただ、チョコレートには「恋のときめき」をもたらす媚薬効果があるそうですので、たとえお菓子メーカーの販売戦略から始まったものだとしても、まんざら目的から外れていないかも。
チョコレートの原料であるカカオの原産地は、メキシコを中心とした中米から南米北部といわれています。マヤ・アステカ文明時代には、チョコレートがすでに飲料として登場していたとか。ヨーロッパの高級チョコレートは珍しくなくなりましたが、メキシコにも品質の高いカカオを使った高級チョコレートが製造されており、日本に輸入されています。
こちらにご紹介するのは、テキーラのトップブランドである「ホセ・クエルボ」のリキュールの入った、1928年創業のチューリン社製によるメキシコらしいブラックチョコレート。芳醇な香りを持ちながら、栽培が困難なため大量生産できないメキシコ・タバスコ州産の貴重なクリオロ種のカカオをふんだんに使った、まさに大人の味の一品です。
チューリン社のチョコレートには、テキーラの他に、同じくメキシコのリキュールであるカルーアミルク入りもあります。
2月14日は、「聖なる愛の日」バレンタインデーや、「愛の妙薬」チョコレートの起源を思い浮かべながら、大切な人とすてきな時間をお過ごしください。
※掲載情報は 2015/02/10 時点のものとなります。
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キュレーター情報
各国・郷土料理研究家
青木ゆり子
雑誌「ぴあ」等の記者を経て料理に目覚め、2000年に「世界の料理 総合情報サイト e-food.jp 」を創設。以後、各国の「郷土料理」をテーマに、サイト運営、執筆、レシピ研究および開発、在日大使館・大使公館での料理人、料理講師等などに携わる。
地方色あふれる国内外の郷土料理の魅力を広く伝えるとともに、文化理解と、伝統を守り未来につなげる地域活性化をふまえて活動を行っている。
「世界の料理レシピ・ミュージアム」館長。著書「しらべよう!世界の料理 全7巻」(ポプラ社)、
「日本の洋食~洋食から紐解く日本の歴史と文化」(ミネルヴァ書房)。