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不健康の極み?揚げ玉
前回の「ippin」(https://ippin.gnavi.co.jp/article-15621/)にほうろく屋の杉崎アニキの菜種油がアップされた日は、なんと!アニキの誕生日でした。私のつたない文章を兄貴はとても喜んでくださり、距離がぐ~んと縮まった気がしております。みなさんの記憶が確かなうちに、アニキのippin第2弾を紹介します。
この秋、杉崎アニキの工房を訪ねた際に試食した「揚げ玉」は、この世のものとは思えない「揚げ玉」!!!菜種油と同じくらい衝撃を受けた味でした。
「揚げ玉」は油の塊、不健康の素といったイメージですよね?お好み焼きやタコ焼きには必須のアイテムですが、使うときにも「コレ、いれないと美味しくないんだよね~」と、つい言い訳をつぶやいていたりして。でも蕎麦屋に行くと、「たぬき蕎麦」が食べたくなったりもして。なぜなんでしょうか?
私達って、油味が好きなんだと思います。あっさりした和食が続くと、こってりしたものに走りたくなってしまいますよね。手軽で安価なこってり。つまりそれは「揚げ玉」。
アニキの揚げ玉
アニキの揚げ玉の原材料は、「米」。お米の育つ力を最大限に引き出す方法で栽培された静岡県磐田市産のその米は、小さな製粉所でオリジナルの米粉に引いています。それを前回紹介した「ほうろく菜種油」で、贅沢に揚げたものがアニキの揚げ玉。使用しているベーキングパウダーはもちろん、アルミニウムフリー。塩は伊豆大島の「海の精」。この塩気が、そのままポリポリ揚げ煎餅のように食べることができる理由です。
そして全く油っぽくないのは、遺伝子組み換えではないコーンスターチを使用してカラッと揚げているからです。いや、しかし……。このカラッと感は、やはりアニキの菜種油の品質と、アニキのカラッとした性格のせい!私はそう思います。
材料のクオリティーもさることながら、注文がはいってから揚げてくれるフルオーダー制。って、そんな「揚げ玉」他にありますか?
そもそも通常の揚げ玉は、天ぷら揚げたときに出る副産物。作ろうと思ってわざわざ作るものではありません。わざわざ作っているアニキの「米だま」素敵すぎますね。
悪魔のおにぎり
世にも珍しいアニキの「揚げ玉」の使い方ですが、なんといっても今流行りの「悪魔のおにぎり」を試して欲しい!のです。
美味しすぎて、やめられなくなることから命名されたという「悪魔のおにぎり」。某コンビ二で発売され、あっという間に全国区となったそれは、揚げ玉、天つゆ、青海苔をごはんにまぜてむすんだもの。「中毒性」があると書き込んでいるマニアもいるようで、やはり「揚げ玉」は、媚薬のようないけない何かを含んでいるのでしょう。
カロリーが高いことも「悪魔」の理由の一つですが、アニキの米だま(揚げ玉)でつくると、なぜか罪悪感が一切なくなります。米だまが、原材料のしっかりした高級品だから。中毒性については微妙ですが、後ひくことは間違いありません。
ということは……、もしかしてこれは「天使のおにぎり」?
では、「悪魔のおにぎり」のレシピを紹介します。
ごはんに川越市の『はつかり醤油』さん(以前のご紹介記事はこちら
(https://ippin.gnavi.co.jp/article-14821/)の「めんつゆ」を回しかけ、アニキの「米だま」と刻んだ「葱」を混ぜるだけ。葱は我がふるさと山口県下関市の「安岡ねぎ」が一番合います。そこらの万能ねぎとはひと味ちがうみずみずしさ、風味、色艶と、まさに“king of 小葱”といえます。
「悪魔のおにぎり」……いいネーイングですが、アニキの米だまでむすんだそれは、「天使のおにぎり」、いやいや大天使にあやかり「ガブリエルのおにぎり」と呼びましょう。
米だま 120g 680円(税別)
※掲載情報は 2018/12/08 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理家/フードディレクター
タカコナカムラ
山口県の割烹料理屋に生まれる。
アメリカ遊学中にWhole Food(ホールフード)に目覚める。
日本の伝統食・発酵食、乾物料理の第一人者として、数多くの商品開発や、オーガニックカフェのプロデュースに関わる。
現在、食と暮らしと環境をまるごと学ぶ「タカコ・ナカムラWhole Foodスクール」を主宰。
通信講座(がくぶん)では、
「野菜コーディネーター」「発酵食スペシャリスト」
「AGEフード・コーディネーター」など食と美や健康に関する講座を多数監修。
一般社団法人ホールフード協会 代表理事