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創業から190年に及ぶ歴史を持つ伝統の陶磁器
ハンガリーの首都ブダペストはその美しさに定評があり『ドナウの真珠』、『東欧のパリ』など、それを称える呼び名をいくつも持っており、その街並みは世界遺産にも登録されています。その美しい建物や通りからなる街並みの景観は、歴史の重みという伝統から来ているものでもあります。そんなハンガリーの伝統を伝えるものは街並みをはじめ、料理や工芸など様々なものが挙げられますが、今回は「ハンガリーの顔」とも言われる高級食器『ヘレンド』をご紹介したいと思います。
ハンガリーの高級食器メーカーである『ヘレンド』の創業は1826年。陶磁器工場はハンガリーの首都ブダペストの南西120kmほどの、緑豊かな田園風景の中にあります。『ヘレンド』が最初に世間の人々の目を集めたのが1842年の第一回ハンガリー産業博覧会。その作品の水準の高さを目にしたウィーンのロスチャイルド家による投資が始まりました。1851年にはロンドンで行われた世界初の世界万国博覧会で、まだ無名だったヘレンドに英国のヴィクトリア女王との出会いという幸運が訪れました。
ヴィクトリア女王が見初めた中国風絵柄のディナーセットはウィンザー城の食卓を飾ることになり、「ヴィクトリア」と命名され、それを契機としてヨーロッパ各地の王侯貴族の間でヘレンドが広まってゆきました。ちなみに「ヴィクトリア」は、以後ヴィクトリアシリーズとして数々のヴァリエーションが生まれ、近年では英国のウィリアム皇太子とキャサリン妃のロイヤルウェディングと、そのロイヤルベビー(ジョージ王子)の誕生にあわせ、ハンガリーからの贈物として、へレンドのこのシリーズが贈られています。
1867年のパリ万国博覧会では、日本の漆器や浮世絵などがヨーロッパで初めて大々的に紹介され、「ジャポニスム」大流行のきっかけを作ったことで有名ですが、ヘレンドはここでは『インドの華』というシリーズを出品しました。『インドの華』はナポレオン3世妃ウージェニに気に入られて買い上げられ、万博視察でパリ滞在中のフランツ・ヨーゼフ皇帝をもてなすのに使用され大きな話題となり、この年はヘレンドにとって記念すべき年になりました。
そして1873年のウィーン万国博覧会は、日本の明治政府が初めて公式参加した博覧会で、日本にとっても記念すべき万国博覧会でした。日本庭園も造園され、宮大工が削ったカンナ屑を皇妃エリザベートが珍しがって持ち帰ったと言うエピソードも残されています。この万国博覧会で皇妃エリザベートが愛したヘレンドをフランツ・ヨーゼフ1世は多くの親戚や外交関係にある国々への贈答品として多く買い上げたことで、ヘレンド史始まって以来の名誉と評価をもたらしました。
こうしてヘレンドは、19世紀後半のヨーロッパを彩る三人の皇妃たちに愛され、独特の世界を築くことができました。特に当時各地の万国博覧会で多くの賞を獲り、喝采を浴びたヘレンドの伝統様式は、21世紀の今日、テーブルウエアからアクセサリー、インテリア作品などそのファッショナブルな魅力を多彩な世界で展開しています。
バレンタインに、可愛い小筺と美しいダイヤモンド型の美味しいショコラを組み合わました。
ショコラは『DelRey(デルレイ)』。デルレイの象徴ともいえるダイヤモンド型のショコラは、まさに“食べるジュエリー”です。
ショコラを味わう瞬間と、永く楽しめるヘレンドの美しさをお楽しみください。
「ウィーンの薔薇・ピンク」と「チューリップの花束」の2種(上記画像は「ウィーンの薔薇・ピンク」)
各限定20個 ヘレンド本店限定
preset デルレイのチョコレート
直径約6.8㎝
*絵柄が異なることがございます
※掲載情報は 2015/02/09 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ハンガリー大使館
中欧に位置するハンガリーは、アジアに起源をもつ騎馬民族であったマジャル人が良質な牧草地を求め現在の地へ何百年もかけて移動し、定住したユーラシア大陸のもっとも西に住むアジアの民の暮らす国で、もっとも東に住む日本人を尊敬する親日的な人々が多く暮らす国でもあります。首都ブダペストは、ドナウの真珠とたたえられている美しい街で、日本人旅行者から「この街を歩いているだけでいつの間にか微笑がでる」との感想も寄せられました。日本の1/4の国土に9つの世界遺産を始め見所やグルメ、ワイン、温泉、音楽などが凝縮されており、訪れる旅人の五感を満たします。食という多様な切り口で皆様にハンガリーの魅力を存分に知っていただけるよう情報を発信していきます。