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期間限定でしか食べられない、厳寒の日本海の味覚
日本海をのぞむ山形県庄内地方の冬の風物詩といえば、1月から2月にかけて水揚げされる寒鱈(かんだら)を使った「どんがら汁」。真鱈の身はもちろん、白子や肝、アラまで余すところなく使い、野菜や豆腐一緒に昆布だしの味噌仕立てで煮込んで、岩のりを乗せたこの汁料理は、プリプリの白子や肝の食感とともに、脂の乗り切った寒鱈がえもいわれぬおいしさ。厳寒の中で体もホカホカと温まる、まさに庄内を代表する郷土食です。
酒田や鶴岡など庄内地方の町ではシーズン中、このどんがら汁を振る舞う「寒鱈まつり」が毎年開催されています。昨年、鶴岡のお祭りに出かけた際には、イタリア料理店「アル・ケッチァーノ」の奥田政行さんら地元の有名シェフの方々が登場して、洋風仕立てのオリジナルどんがら汁などを振る舞っておられ、地元の方々の愛着をとくと感じることができました。最近は鶴岡市東京事務所により、東京でもこの「寒鱈まつり」が開催されるようになってうれしい限りです。
さて、このどんがら汁、寒鱈が手に入れば家庭でも作れます。短い期間の限定販売ではありますが、本場・庄内より内臓やアラ付きの寒鱈を通販で取り寄せることが可能。できれば、山形県産の米と大豆を100%使用し、大豆とこうじを等量に仕込んだ昔ながらの「はら合わせみそ」や、トッピング用に庄内産の岩のりをそろえると、いっそう本場に近い味が楽しめると思います。
※本商品は2月中旬までの注文受付となりますので、ご了承ください。
※掲載情報は 2015/02/08 時点のものとなります。
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キュレーター情報
各国・郷土料理研究家
青木ゆり子
雑誌「ぴあ」等の記者を経て料理に目覚め、2000年に「世界の料理 総合情報サイト e-food.jp 」を創設。以後、各国の「郷土料理」をテーマに、サイト運営、執筆、レシピ研究および開発、在日大使館・大使公館での料理人、料理講師等などに携わる。
地方色あふれる国内外の郷土料理の魅力を広く伝えるとともに、文化理解と、伝統を守り未来につなげる地域活性化をふまえて活動を行っている。
「世界の料理レシピ・ミュージアム」館長。著書「しらべよう!世界の料理 全7巻」(ポプラ社)、
「日本の洋食~洋食から紐解く日本の歴史と文化」(ミネルヴァ書房)。