ビジネスシーンや、海外の滞在先への手土産、そして日本に来た方への贈り物など、外国の方たちには「日本らしさ」の感じられるものを選ぶと喜ばれます。パッケージそのものに日本の文化が表現されているものや、デザインや形が日本らしいもの、和の素材をふんだんに使った洋菓子など、見た目のインパクトや持ち運びのしやすさも考慮した和洋菓子をご紹介します。

横浜中華街に本店がある「香炉庵」と、横浜にあるフェリス女学院大学のコラボによる和菓子「浜恋路（はまこひたび）」。二色の皮を使ったコロンと丸い最中で、同大学の学生たちによって、百人一首の新たな魅力を再発見するというコンセプトの元、商品のテーマとなる和歌の選定やネーミング、パッケージデザインなどが行われています。餡は珈琲味と金柑味の２種類があり、それぞれ十二単と束帯姿の男女が描かれた６個入りのパッケージには、モチーフとなった和歌についての解説も入っています。百人一首の雅な世界観が表現されているデザインと、世代を問わず食べやすい味のお菓子なので、外国人への手土産としても重宝しそうですね。

「はっけよ〜い、のこった！」の掛け声でおなじみ、相撲で進行役を務める行司。その中でも結びの一番にだけ登場する立行司は、昔から木村庄之助と決まっています。かつての二十二代木村庄之助の子孫が営む和菓子店が「和菓子司・萬祝処 庄之助」。こちらの代表銘菓は行事が手にする軍配うちわの形をした最中「二十二代　庄之助最中」です。つぶ餡には極上の大納言小豆を使い、軽い口当たりの最中は大きすぎず食べやすい大きさ。本店は神田にありますが、本場所以外の期間は両国国技館の売店でも購入が可能です。

外国人から見ると日本の四季は珍しく、季節を楽しむ日本独特の文化は興味深く感じてもらえるものです。「銀座あけぼの」の「二十四節花（にじゆうしせつはな）」は、四季をさらに細かく二十四の季節として捉え、それぞれの季節を象徴する和花がパッケージに描かれています。ひとつひとつの個包の裏には、その節気の花にちなんだ俳句が書かれていて、添えられたしおりには、四季の歳時記の意味が丁寧に解説されています。もちろん包装だけではなく、あられのバリエーションが８種類と充実。青海苔、柚子ざらめ、桜海老、和胡麻など、いずれも個性的で飽きのこない味わいになっているのも魅力です。

目黒にある「ホテル雅叙園東京」は日本初の総合結婚式場として創業し、今も和風ウエディングを希望する人たちの憧れの場所。建物内の至るところに、江戸時代から受け継がれてきた日本の伝統美である様々な装飾が散りばめられています。それらをモチーフに完成したツイーツが「PATISSERIE　栞杏（リアン）1928」の天井画ショコラ「竹林」。4階にある大宴会場「竹林」の天井や欄間を飾る日本画を、ボンボンショコラで見事に再現しています。ライチローズやトロピカルペッパーといったフルーツをベースにしたものから、紫蘇・ほうじ茶・山椒などの和食材を使用したものもあります。外国人の口に合うチョコレートで、日本の文化を感じてもらえる一品です。

ブランド名：PATISSERIE 栞杏1928

商品名：天井画ショコラ「竹林」（お取り寄せ可）

サクサク軽い食感で、次から次へと手が伸びてしまう美味しさ。素材からこだわって厳選された「えびあられ」をはじめ、数種類のあられがミックスされている「江戸みやげ」は、６代続く老舗「進世堂」の看板商品。現在は五反田にお店があり、添加物を使わず素材の良さが際立つシンプルな味付けを貫いています。店主が「素材選びが80%」と断言するほど、希少な材料を厳しい目で選び、妥協せずに味を守り続けています。パッケージには江戸の風景が描かれ、持ち運びしやすい箱入りで、しかも軽いことから、日本土産としても重宝しそうです。

ブランド名：江戸みやげ本舗進世堂

商品名：江戸みやげ箱入り(60g x 5袋)（お取り寄せ可）

浅草名物の人形焼と、日テレの人気ご長寿番組「笑点」がコラボした「笑点人形焼こしあん」。笑点の大喜利コーナーに出演しているメンバー全員の個性的な顔がしっかり表現されている人形焼は、笑点を知っている人はもちろんのこと、見たことがない外国人でも思わず笑顔になれることでしょう。ふわっとしたカステラ生地の中には、甘さを抑えたこしあん。インパクトだけではなく、ちゃんと美味しいところもポイントです。雷門の隣に本店がある「常磐堂 雷おこし本舗」が手がけていると聞けば納得です。