お酒のおつまみにもなり得るカレー!宮崎県都城発のコンセプトが斬新なカレー

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今年の春、わたしは宮崎県の都城市を旅をした。

私が所属する食べ歩きプロフェッショナルチームの「食べあるキング」で継続中の「食材探求プロジェクト」のメンバーとしての都城市行きであった。日本各地の食材にフォーカスし、実際にその生産地に行って生産者の話を聞き、知り、食べ、伝えるというアクションを行っている。わたしは第1回目と今年、2018年春の第3回目の都城市ツアーに参加をしている。

お酒のおつまみにもなり得るカレー!宮崎県都城発のコンセプトが斬新なカレー

宮崎県都城市はふるさと納税日本一の町。
たとえば2015年の実績は受け入れ件数28万8千件超、受入金額はなんと42億3100万円。堂々の日本一なのだ。右肩上がりに数字が伸びている。とにかく環境の良さ、土の強さがあり一次産業が盛んな土地。当然返礼品が大変魅力的になる。
名産品は肉と焼酎。農産物や乳製品も質の高いよいものがたくさんある。焼酎はご存知の霧島酒造がその本拠地を構え、他にも醸造所がたくさんある。そして都城市は牛、豚、鶏の総産出額が日本一。「日本一の肉の街」という合言葉を掲げる街なのだ。宮崎牛の多くが都城市で作られており、5年ごとに開催される品評会「和牛能力共進会(和牛オリンピック)2017」では肉牛の部1位に輝いた。 宮崎県はフルーツ王国でもあり、食材王国、うまいもの大陸とも言える土地なのだ。
そんな都城市をめぐり、多くの生産者さんの話を聞き、池田市長にもお会いしたりと楽しい数日を過ごした。

お酒のおつまみにもなり得るカレー!宮崎県都城発のコンセプトが斬新なカレー

最終日、これも大きな目的であったのだが、お祭りでゲストとしてステージでおしゃべりする機会をいただいた。都城圏域地場産業振興センター。道の駅都城と同敷地のそこで開催されたその名も「日本一の肉と焼酎まつり」。
自分のいま住む場所ではない土地への寄付から所得税や住民税の控除、還付が受けられ、その寄附に対する感謝の品として名産品などの「お礼の品」がやってくる。そういう仕組みがふるさと納税だが、その納税先そのものに住む人、たとえばここ都城市の皆さんは「我が町がふるさと納税日本一」という部分でイメージがわかない方も多いそうだ。しかし、みやこんじょの生産者さんたちはいいものを作り、それがふるさと納税の返礼品になって全国の人が喜んでいる。そういうところをぜひ伝えたいと都城市が取り組むのがこのお祭り。わたしたちのおしゃべりがお役に立てたようで嬉しかった。

 

そんな中で出会った美味しいものがあった。

お酒のおつまみにもなり得るカレー!宮崎県都城発のコンセプトが斬新なカレー

イベント登壇も無事終えて会場で色々な美味しいものを試食しては買い求めを繰り返していた。
立ち寄ったブースで「ばあちゃん本舗」という名前があった。食品の卸や加工食品の企画販売などを行う会社でオリジナルの美味しいものを多数揃えている。
代表の小園秀和さんに直接お話を伺う機会を得た。 試作品の試食、しませんか、とおすすめをいただき、出てきたのがもうすぐ発売になるスープカレーだった。
試食させていただいたのだが、これがかなりよかった。

 

牛、豚、鶏と三拍子揃った肉の町、都城。野菜や他の食材も豊富なみやこんじょの良い生産物を生かして完成させたもの。試食でひと口食べると素晴らしい仕上がりだった。スープカレーは素材が命。具沢山の素材はその味に大きく影響を与える。肉も野菜も素晴らしいものがたくさん揃っている都城でスープカレーというのは目の付け所が素晴らしいと感じた。どうやらこの製品、宮崎都城のチキン南蛮カレーで有名な「カレー倶楽部ルウ」の代表、ルウ王子が開発に関わっているらしい。たくさんのふるさと納税の名品、魅力的なプロダクトの中でぴかりと光っていたのがカレーだったのは嬉しかった。そして半年ほど経った。

お酒のおつまみにもなり得るカレー!宮崎県都城発のコンセプトが斬新なカレー
お酒のおつまみにもなり得るカレー!宮崎県都城発のコンセプトが斬新なカレー

2018年10月5日、新宿、サザンテラス。「都城市ふるさと納税新商品発表記念 温水洋一氏 宮崎宜子氏 スペシャルトークショー」が開催された。「カレー倶楽部ルウ」のルウ王子のSNSで知った。そしてその発表の場所に、ついに完成した「お酒に合う 宮崎牛と菊芋のハーブ香るスープカレー」が並ぶという。冒頭で出てきたあの試作品のスープカレーが完成したのだ。

 

会場では、ばあちゃん本舗代表の小園さん、「食材探求プロジェクト」でお世話になったコーディネートをしてくれた満行さんやアテンドをしてくれた都城市職員の石川さんとも再会、そしてもちろんルウ王子にも!大感激である。

 

冷蔵ケースをのぞくと、ついに対面。「お酒に合う 宮崎牛と菊芋のハーブ香るスープカレー」だ。

お酒のおつまみにもなり得るカレー!宮崎県都城発のコンセプトが斬新なカレー

早速試食を勧められる。ああ、これはうまい。やはりうまい。そしてどうやらあの都城のお祭り会場で食べた時よりも色々な部分がブラッシュアップされているようだ。温水洋一さんと宮崎宜子アナのスペシャルトークショーをたっぷり楽しんだ後、自宅に帰って改めて「お酒に合う 宮崎牛と菊芋のハーブ香るスープカレー」を試してみることとした。

 

パッケージは黒いトレーに帯が巻いてある。洒落たイラストレーションで描かれたカレーは意外やごはんは描き込まれておらず、小ぶりな鉄の両手鍋にカレーがたっぷりと入り、具材が大きく盛り上がっている。両脇にはワインとビールが添えられ、これでああ、なるほど、とこのカレーの立ち位置が理解できた。

お酒のおつまみにもなり得るカレー!宮崎県都城発のコンセプトが斬新なカレー

都城での試食でも説明を受け、なるほどと頷いたコンセプト。「お酒のおつまみにもなり得るカレー」。なんと面白いスタイルだろうか。こんなコンセプトはあまり聞いたことがない。そしてさりげなく、あのマスクマン、カレー倶楽部ルウのルウ王子が監修したことがイラストレーションとともに乗っているのが我が事のようにうれしい。

 

都城で見たのと同じく大変に便利なレンジアップ専用トレーにチルドで入っている。表面に蒸気抜きのシールが貼ってあり、それを剥がさずにそのままレンジに入れて規定の出力と時間でレンジアップするだけの大変便利なものだ。

 

温めながら、会場で小園さんにうかがった話を思い出す。お肉は宮崎牛、都城市産の菊芋を使っていて食感が面白いこと、日本には、二台しかないマイクロクッキングシステムでレストランの味そのままの再現ができていること、それを試してみたい。

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まず箸とスプーンを用意した。カレーではあるが、具がとにかく多いのだ。それこそが「お酒に合う 宮崎牛と菊芋のハーブ香るスープカレー」の特徴なのだ。

 

レンジアップを終えてラップをはがすといい香りが大きく広がる。具材が多い。それがひと目見てわかる。
まずは目についたエリンギ。食感がいい。まずアクセントからいってしまったか、と思ったが、次に食べたキクイモに驚かされた。シャキシャキ感が大変良い食感なのだ。このキクイモが今回のこのカレーの具材においてキーになっている。前回の試作には入っていなかった記憶がある。菊芋はキク科の食物の根の部分を食べる。外見は生姜にそっくりで、じゃがいものようなイモ類と違いでんぷん、いわゆる糖質をほぼ含まず水溶性食物繊維が主になる。最近は健康食品としても注目されたのを思い出したが、それよりも食感の良さ、山芋のようなシャキシャキとする食感と淡白な味で、このカレーを食べてキクイモというのものは、こんなに可能性がある野菜なのか、と驚いた。

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他にもタマネギ、ニンジン、椎茸、トマトなどの野菜が入っている。どの具材も良く味、スパイスの香りがしみ込んでいて、その食材の香りと融合していてバランスがいい。

 

肉は宮崎県産の牛スジ肉。トロトロ、ほろほろでものすごくうまい。ちょっと夢に見そうな味に仕上がっている。肉の街の面目躍如の品質が垣間見える。

全体の具材のチョイス、食感の変化や味わいが実にバランス良く、それぞれの味わいと食感の違いを強く感じられて、それらがカレー、スパイスという場所に集まってきちんと融合、ハーモニーを持つ。それにも関わらず野菜や肉、それぞれの個性が死んでいない。これはすごいことだと感じる。現地野菜の力強さや味わいがそのままパックされているといえよう。

 

さて、せっかくだ、とカレーライススタイルも試してみることにした。

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ごはんと合わせると、ごはんの甘みをスープカレーの香りとスパイスが引き立ててくれて、たちまちスパイシーなカレーライスとなる。決してインド的なものではなく、ちょうどいま大阪で人気が爆発している「大阪スパイスカレー」にほど近い仕上がりと言えるかもしれない。
インド料理の作法に則って作られるインドカレーとは違う、新世代のダシとスパイスというテーマで作られる大阪スパイスカレーは現在カレー業界におけるトレンドだがそれをカバーできる可能性を秘めていた。ちょっとこれはすごいことだ。

 

わたしなら、アウトドアのシーンに持って行ってみたいと考える。
メインの食事にも酒のつまみにもなるこれはフィールドでずいぶん心強い味方になってくれるはずだ。チルドパックで電子レンジ調理専用になっているが、自分で工夫できたら楽しいと思う。

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カレーとしてもかなり優秀で、個性もきちんとある。そして、ばあちゃん本舗代表の小園さんやカレー倶楽部ルウ代表のルウ王子の想いそのまま、お酒のつまみとしても強い力を発揮する。

 

本格販売が待ちきれない。

※掲載情報は 2018/10/30 時点のものとなります。

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キュレーター情報

飯塚敦

カレーライター・ビデオブロガー

飯塚敦

食、カレー全般とアジア料理等の取材執筆、デジタルガジェットの取材執筆等を行う。カレーをテーマとしたライフスタイルブログ「カレーですよ。」が10年目で総記事数約4000、実食カレー記事と実食動画を中心とした食と人にフォーカスする構成で読者の信頼を得る。インドの調理器具タンドールの取材で09年秋渡印。その折iPhone3GSを購入、インドにてビデオ撮影と編集に開眼、「iPhone x Movieスタイル」(技術評論社 11年1月刊)を著す。翌年、台湾翻訳版も刊行。「エキサイティングマックス!」(ぶんか社 月刊誌)にてカレー店探訪コラム「それでもカレーは食べ物である」連載中。14年9月末に連載30回を迎える。他「フィガロジャポン」「東京ウォーカー」「Hanako FOR MEN」やカレーのムック等で食、カレー関係記事の執筆。外食食べ歩きのプロフェッショナルチーム「たべあるキング」所属。「ツーリズムEXPOジャパン」にてインドカレー味グルメポップコーン監修。定期トークライブ「印度百景」(阿佐ヶ谷ロフトA)共同主催。スリランカコロンボでの和食レストラン事業部立ち上げの指導など多方面で活躍。

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