記事詳細
クラウドファンディングで話題になった讃岐うどんを親子で作るキット
「いつか田舎に引っ越して蕎麦打ちでもして過ごすのが夢」といった話を時折、耳にします。「うどん打ちでもして過ごす」は聞かない。そんな話をつまみに飲んでいました。「そば」=「職人」といったイメージがあるから憧れるのではないかと友人が分析していました。僕は気難しい蕎麦屋のおじさんより、世間話してくれるうどん屋のおばちゃんの方が好きだけどね。
先日、香川県三豊市滞在中、うどん打ちの体験をさせていただきました。確かにそば打ちより気軽さはあります。しかし、小麦粉の温度、生地のこね方や寝かせ方、茹で方など当たり前ですが奥深いのです。
自宅でもやってみようと、クラウドファンディングで話題になった讃岐うどんを親子で作るキッドを持って岐阜に戻りました。現在、某自治体の教育委員を務めているので食育に興味があったこともあります。この商品は「作る」、「食べる」など、うどんを作る工程においての五感を体感する工夫が素晴らしい……と、ここでは、その話は置いておいて(気になる方はHPを見ていただければと思います)、今の問題は僕が一人で美味しく作ることができるかどうか。残念ながら、まだまだ修行が足りないようです。
ただ、あの日から作ったうどんの食べ方も変わってきました。水でしめたうどんを最初は塩だけで食べ、次にかけうどんにして出汁と一緒に味わい、最後にトッピングで遊んでみる。うどんの奥深さを改めて感じました。いつか瀬戸内に引っ越してうどん打ちでもしながら文章を綴る生活もいいですよね。
注:うどんキットには天ぷらはついておりません。
※掲載情報は 2018/10/06 時点のものとなります。
- 6
キュレーター情報
旅行作家・エッセイスト
イシコ(石原英一)
1968年岐阜県生まれ。静岡大学理学部数学科卒業後、大道芸を使った子供ショーをしながら全国を行脚する生活を10年程続ける。2003年(有)ホワイトマンプロジェクト設立。5年間限定で国内外問わず50名近いメンバーが顔を白塗りにすることでさまざまなボーダーを取り払い、ショーや写真を使った表現活動や環境教育を行う。一方、女性ファッション誌編集長、WEBマガジン編集長を経て、「MONOマガジン」や「散歩の達人」などに連載を持つようになり、エッセイストとしての活動を始める。2008年から2009年まで「SKYWARD」、「SANKEI EXPRESS」、「nakata.net」など新聞、雑誌、WEBに「旅」や「食」をテーマにした連載やブログを持ちながら世界一周。
帰国後、岐阜県安八町に移住し、ヤギと暮らしながら、「旅」と「散歩」をテーマにWEB、書籍、テレビ、講演、商品プロデュースなどを通して表現している。著書に「世界一周ひとりメシ」(幻冬舎文庫)、「世界一周ひとりメシ in JAPAN」(幻冬舎文庫)、「世界一周飲み歩き」(朝日文庫)がある。