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チーズを手掛けるロドルフ・ムニエ氏は、フランスの国家最優秀職人章=MOFを持ち、2007年のMOFコンクールで優勝したフランス最高峰の熟成士。フランスにはいくつかのブランドチーズがありますが、同じ名称のものでも彼のチーズは全く別物なのです。
今回は、私が最も気に入っている2点をご紹介しましょう。
贅沢なトリュフのショートケーキ「クレーム・デ・シトー・オ・トリュフ」
ブルゴーニュ地方で高い評価を得ている白カビチーズ「クレーム・デ・シトー」に、ロドルフ・ムニエ氏が、贅沢にもトリュフを細かく刻んで混ぜこんだ、贅沢な逸品です。
ベースになるチーズは、製造中に生クリームを加えたダブルクリーム製法。濃厚な口当たりと爽やかな酸味は、まるで上質なバターのようです。これを横に割って、細かく刻んだ黒トリュフをたっぷりと敷き詰めていきます。
「トリュフ入り」という商品は、秋冬にかけてよく見かけますが、実は香料を使って香りを出していたり、黒い粒が入っているだけでほとんど香りがしなかったりと、がっかりすることもしばしば。
ムニエ氏が使用するトリュフは、フレッシュな天然ものです。時々舌に感じるつぶつぶとした感触、噛みしめるごとに「黒いダイヤモンド」と讃えられるトリュフの香りが口中や鼻腔に立ち上り、目をつぶると秋のフランスの風景が広がってくるようです。
ボルドーの力強い赤、それもトリュフに合わせて熟成したものを合わせれば、最高のマリアージュになること間違いありません!
美食のプリンスが愛したチーズを贅沢に使用♪「プチ・テオドール」
先ほどのチーズが夜向きだとすると、こちらは午後のお茶にピッタリの逸品。フランスの有名な美食家の名前にちなんで命名された「ブリア・サヴァラン」に、ロドルフ氏が厳選したレーズンをたっぷりとまぶしたものです。
彼が使用する「ブリア・サヴァラン」はダブルクリーム、わずかに酸味が感じられるフレッシュタイプ。そちらにロドルフ氏が4日間以上もかけて、ラム酒と赤砂糖を混ぜた液体にレーズンをマリネしたものを纏わせました。
軽やかな甘さを持つので、やや甘さを持つ柔らかいシャンパーニュとの相性は抜群! ワインパーティのフィナーレにもピッタリで、クセのあるものが苦手な方にもお勧めできます。大人のチーズケーキのような味わいなので、コーヒーや紅茶と一緒に楽しむのも良いですね。
※掲載情報は 2018/06/08 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ソムリエ・ワイン研究家
林麻由美
企業、オンラインショップ、イベントにマッチしたワインセレクトやセミナーを行うソムリエ・ワイン研究家。
国内大手航空会社に乗務員として入社。国際線ファーストクラスを15年担当、世界55カ国以上を回り、世界各国のワインや様々な職業や人々に触れるうちに、ワインが繋ぐ人の縁の素晴らしさに感動する。
1995年に当時はまだ耳慣れない言葉だったソムリエの資格を取得、2001年にシニア・ソムリエも取得。その他、クージヌリー・ド・ブルゴーニュ、英国WSETLevel3、日本酒利酒師、温泉ソムリエ、フードアナリスト記者の資格を持つ。
現在は、ボルドーワイン騎士団理事、サクラアワード常任審査員、イベント・バンキング・フードイベント・プロデューサーとして、ワインと食の啓蒙活動に努めている。
JAL、アメックス、ダイナース、VISAの機関誌、ワイン専門誌では、テイスターや筆者として、ブルガリやディオールなどのファッションブランド企業、電通などの大手企業では、オーダーセミナーを行う。また、ジェラールチーズなどのオンライン販売では、チーズを使った料理とワインのマリアージュを提案している。