記事詳細
紹介している商品
鎌倉に見つけた日常食を彩る逸品
鎌倉は都心からわずか一時間の距離にありながら歴史感じる名刹が点在し、湘南の海が広がる品のいい街。鎌倉から北鎌倉に向かう街道から一本入ったところに見つけたのが今回ご紹介する『鎌倉とも乃』です。
HPに「素にして贅沢、鎌倉の朝」とあるように、ご飯にかけていただくじゃこふりかけをはじめとする“ご飯のおとも”の専門店です。店内には地元出身画家の絵画が展示され、信楽焼の陶器が並び、その中心にふりかけ類が並ぶすっきりとしたセンスのいい内装に、店主のこだわりが感じられます。
試食をさせていただくと、どれもこれまで食してきたいわゆる「ふりかけ」とは一味違います。一言で言うと「これ以上ない上品さ」でしょうか。特に藻塩を使った「生姜ひじき」は、潮の香りが沸き立ち、温かなごはんとともに至福のひとくちが感じられるでしょう。
じゃこふりかけ「柚子胡椒」はピリッとした胡椒の味わいにやみつきなります。ごはんがすすむのなんの。これはちょっと危険です。
いずれも乾燥じゃこの食感とともに香りと味わいの余韻が長く、日常の食卓を品よく盛り立ててくれるでしょう。
店主は「パスタやサラダに振ってもいい味になりますよ」とのこと。自分なりのレシピを考えるのも楽しそうです。
ギフトも揃っており、手土産にしても喜ばれるかもしれません。
店名の『とも乃』は関連会社がある広島は福山の鞆の浦から来ているんですね。ここは有名なアニメ映画の舞台になったところ。瀬戸内の穏やかな海と鎌倉の静かな凪が重なったような気がしました。
※掲載情報は 2018/06/08 時点のものとなります。
- 9
キュレーター情報
フードビジネスデザイナー
嶋啓祐
全国の農村漁村をくまなく巡り、そこで使うホンモノの素材を探すことをライフワークにしています。ホンモノはいつも隠れています。全国の肥沃な土地で、頑固で不器用な生産者が作る「オーガニックな作品」を見つけて、料理人が少し手を加える。それが「ホンモノの料理」になります。毎月地方に足を運び、民泊に泊まり、地元の方々とのコミュニケーションを作るのが楽しみです。自然豊かな日本全体が食の宝庫です。自然、風土、生産者、素材、そして流通と料理人とその先にいる顧客。食に関わるすべての方が幸せになるような「デザイン」を仕事にしています。1963年に北海道は砂川(日本一になった美味しいお米ゆめぴりかの産地)で生まれ、18歳上京。大好物はイクラ、クレソン、納豆、ハーブ、苦手なのは天津丼などあんかけ系、豚足、焼酎。趣味は全国の神社巡りとご朱印集め。2018年より自宅料理コミュニティ「ビストロ嶋旅館」を主宰。