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焦がした茶そばの風味が絶妙
今回ご紹介する商品は、九州のお隣、山口県下関市にある川棚温泉で生まれたお蕎麦「瓦そば」です。
瓦で焼くから「瓦そば」なのですが、この「瓦そば」が生まれたきっかけが『たかせ』のホームページに記載されていました。それによると、「明治十年、西南の役において熊本城を囲む薩軍の兵士たちは、長い野戦の合間に瓦を用いて野草、肉などを焼いて食べたという古老の話にヒントを得て、弊店創立者、高瀬慎一が数十年を経過した日本瓦を用い、弊店独自の製法にて開発した」とされています。まさに食に対するありがたさを感じることが出来るのではないでしょうか。
こちらの川棚温泉ですが、温泉目的より「瓦そば」目的に訪れる方のほうが多いといわれています。それは、この『たかせ』の「元祖瓦そば」には多くのこだわりがあるからではないでしょうか。瓦そばの麺は茶そばなのですが、麺には、高級宇治抹茶が練り込まれています。
その麺に牛肉と錦糸卵、海苔を乗せ、レモンともみじおろしをネギとともに薬味に添えており、見た目や色合いにも繊細な心遣いが表れています。
またつゆはかつおと昆布をベースにしているので、さっぱりとして茶そばの風味を生かしたものになっています。
牛肉と蕎麦、錦糸卵と蕎麦、海苔と蕎麦、様々な組み合わせで楽しむことが出来るのも「元祖瓦そば」の特徴です。
食卓を囲む大切さを知る
『たかせ』の「元祖瓦そば」の人気の秘密は、やはり自宅で味わうことが出来ることではないでしょうか。自宅で瓦を用意することは簡単ではありませんが、フライパンやホットプレートを使い、味を再現できるのです。
お土産としても人気があるのはもちろんのこと、自宅に友人を招いての「ホットプレートそばパーティー」は、食を囲むことで、相手の顔を見ながら、そして会話をしながら味わう大切さを知ることになります。
当たり前のことが如何に大切なのかを「蕎麦」を通じて学ばせていただいたような気がします。
※掲載情報は 2018/05/11 時点のものとなります。
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キュレーター情報
唎酒師、ソムリエ、ラジオパーソナリティ
岩室茂樹
1974年東京生まれ。北九州市立大学大学院卒、MBA(経営学修士)。
ホテル旅館の経営にも携わり、全国47都道府県を練り歩く。
唎酒師とソムリエの資格を持ち、ラジオパーソナリティとして地域の魅力は発信。
あらゆる縁に感謝をし、生かされていることへの感謝をどのようにして伝えていくかを考える。