ねっとりとした歯触り!究極の酒のアテ。その名は干しうに

ねっとりとした歯触り!究極の酒のアテ。その名は干しうに

記事詳細


紹介している商品


明治時代の製法を継承

ねっとりとした歯触り!究極の酒のアテ。その名は干しうに

一見すると朱肉入れのようなプラスチック容器。
これを開けると...。

ねっとりとした歯触り!究極の酒のアテ。その名は干しうに

中から現れるのが「干しうに」。福井の浜で明治時代から作られていたという珍味で、生のバフンウニを加熱したのち乾燥し、うまみ・風味を凝縮している。製造しているのは1804年創業の老舗「天たつ」であります。

うまみのダウンサイジング

ねっとりとした歯触り!究極の酒のアテ。その名は干しうに

取り出して眺めてみると、確かにうにの形である。しかしサイズが実に小さく、長さはわずか2.5センチほど。おそらく生の状態の半分以下だ。干すことで水分が飛んで体積が減り、その分、味が濃くなっているはずである。

 

ちょいとつまんでみると...。
意外と柔らかく、しっとりしている。噛むとねっとりした歯触りがある。
やがてうに特有の香りがぐいぐいと立ち上がり、鼻から抜けてゆく。磯臭さがまったくない。甘さと、軽い塩気があって、わずかにうに特有の苦みもある。それらが相まったうまみはひたすら濃厚。何というか、そのままいただくのは「申し訳ない!」という気持ちになる。つまりお酒がなくてはもったいなくて食べられない。

一度失われた味

ねっとりとした歯触り!究極の酒のアテ。その名は干しうに

かくのごとし。
ぬる燗につけた純米酒をくいっとやって、後追いで干しうにをちびっと囓る。
ほど良い塩気が酒に合う。濃醇な純米酒の風味にまったく負けておらず、飲み込んだあとの品の良い苦みも共通している(日本酒にはわずかな苦みが含まれている)。誠にいい組み合わせで、このまま半日は飲んでいたい気分であります。

 

福井で見つけたこの干しうに。1つのうにから1グラムしか作れないそうで、1940年頃に「贅沢すぎる」と製造禁止になったそうな。それが2011年に復活し、味もより洗練された。
今回紹介したのは「干うに自宅用プラ容器入15g」というやつで、お値段は税込3,240円。
酒の究極のアテとして手土産に最高ですぞ。

 

ごちそうさま!

※掲載情報は 2018/03/10 時点のものとなります。

  • 16
ブックマーク
-
ブックマーク
-
この記事が気に入ったらチェック!
ねっとりとした歯触り!究極の酒のアテ。その名は干しうに
ippin情報をお届けします!
Twitterをフォローする
Instagramをフォローする
Instagram
Instagram

キュレーター情報

黒川勇人

缶詰博士

黒川勇人

昭和41年福島県生まれ。平成16年から世界の缶詰を紹介する『缶詰blog』を執筆。缶詰に精通していることから"缶詰博士"と呼ばれ、TVやラジオ、新聞など各種メディアで活躍中。国内外の缶詰メーカーを訪れ、開発に至る経緯や、製造に対する現場の“思い”まで取材するのが特徴。そのため独自の視点から缶詰の魅力を引き出し、紹介している。
著書は『おつまみ缶詰酒場』(アスキー新書)、『缶詰博士・黒川勇人の缶詰本』(タツミムック)、『缶づめ寿司』(ビーナイス)、『日本全国ローカル缶詰 驚きの逸品36』(講談社プラスアルファ新書)『缶詰博士が選ぶ!「レジェンド缶詰」究極の逸品36』(講談社プラスアルファ新書)、『安い!早い!だけどとてつもなく旨い! 缶たん料理100』(講談社)など。小曽根マネージメントプロ所属。
お問い合わせ Mail:k-k@kosone-mp.com

次へ

前へ