記事詳細
日本酒の飲み方はさまざまありますが、銘酒といわれている日本酒の中には、熱燗やぬる燗に適しているものも多く存在しており、あまり知られていないのが現状のようです。熱燗やぬる燗にすることで、多様な表情に変化し、風味が増すことで、さらに味わいが豊かになる日本酒があるのです。
そして、燗酒には温度による名称があるのですが、お酒好きなら常識レベルでも、意外と知らない人も多いようですよ。知らない人は、忘年会シーズンに合わせて、豆知識としてメモしておきたいですね!
▼燗酒の名称と温度
日向燗(ひなたかん) 30度:温かさは感じないくらいで、ほんのりした香り
人肌燗(ひとはだかん) 35度:やや温かく感じるくらいで、米や麹の良い香り
ぬる燗 (ぬるかん)40度:熱くは感じないくらいで、さらに香りがよく出る
上燗(じょうかん) 45度:注いだときに湯気が出るくらいで、キュッ引き締まった香り
熱燗(あつかん) 50度:とっくりから湯気が出て熱く感じるくらいで、キレキレの香り
飛びきり燗(とびきりかん) 55度:とっくりが熱く感じるくらいで、さらにシャープな香り
今回は、燗でいただくのに相応しい最強の燗酒をご紹介します。
最強の燗酒! 奥能登・数馬酒造が造る竹葉 能登上撰
石川県・奥能登の地酒「数馬酒造」は、創業明治2年から続く老舗酒造です。「竹葉 能登上撰」は、もち米4段仕込みの最強の燗酒として、通常の3段仕込みで作られる日本酒よりも米らしいうま味とふくよかな味わいがぬる燗・熱燗でも美味しくいただけます。実際、スローフードジャパン燗酒コンテストの「2013年燗酒 ぬる燗部門・金賞」「2014年燗酒 熱燗部門・最高金賞」を受賞しており、ほのかな甘みですっきりとしたキレがいつまでも飲み飽きることなく堪能していただけます。
超辛口がぬる燗・熱燗に合う! 平考酒造の「日高見」
宮城県石巻市にある平考酒造の「日高見」は、すこぶるうまく超辛いといわれており、ひとめぼれを60%まで磨き上げた超辛口純米酒です。超辛口の辛味を味わった後には、しっかりとしたお米のうま味とコクがあり、熱燗にしても美味しくいただけるよう造られています。少しぬる燗にすることでまろやかな飲み口になり、後味はキレのある辛口の余韻を楽しんでいただけます。どんなお料理にも合わせやすく、自宅で晩酌するのにピッタリの日本酒です。
伊勢志摩サミットで振舞われたプレミアムな日本酒「半蔵」
三重県伊賀市に創業して125年余りの老舗酒屋である大田酒造は、伊勢志摩サミットのディナーでも振る舞われた銘酒・半蔵 純米大吟醸を製造しています。伝統的な木桶を用いて仕込む酒米・神の穂と三重県産酵母から作り出される味わいは、純米らしいコクと芳醇な香りが絶妙に調和した高い旨味が特徴です。また、燗上りする日本酒として燗酒コンテストで最高金賞を受賞しており、温度の違いによって味の変化が楽しめる多様な表情を持った銘酒です。
340年の伝統が生きる! 京都の最高級純米大吟醸・玉乃光
京都の老舗酒屋として1964年に創業した玉乃光酒造は、上質な純米酒を340年以上に渡り造り続けてきました。純米大吟醸の「玉乃光」は、幻の米といわれている雄町のみを100%使用している最高級品で、上品な味と香り、酸味とキレの良さは純米大吟醸に相応しい格別な味わいです。熱燗・ぬる燗でも美味しさを損なわず飲むことができる特徴を持ち合わせており、冷や・常温・ぬる燗が玉乃光の適した飲み方とされています。本当に良い日本酒は、ぬる燗や熱燗にしても風味が損なわれることのない見事な逸品なのです。
熱燗でも楽しめる貴重な「純米花垣にごり酒」
福井県にある南部酒造場で製造されている「純米花垣にごり酒」は、お米のうま味や甘味、柔らかな酸味が絶妙で、調和のとれた日本酒です。さらに、「スローフードジャパンお燗酒コンテスト」では、最高金賞の受賞歴があり燗に適した美味しいにごり酒なのです。ぬる燗では、甘みが増しふくよかな味わいとすっきりとした後味を楽しめ、熱燗では、甘味と酸味が増してコクのある飲み応えを楽しんでいただけます。飲み方次第によって、それぞれのうま味が楽しめる貴重なにごり酒です。
※掲載情報は 2017/11/09 時点のものとなります。
- 8
キュレーター情報
ippin編集部のお取り寄せ
"あの人の「美味しい」に出会う"ippinの編集部おすすめのおとりよせ情報を配信中。
全国の厳選されたグルメ・食品、レストランメニューをお取り寄せできるショッピングサイト「ぐるすぐり」のおすすめから、心惹かれるグルメをピックアップしご紹介しています。