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そのままソースになるとろみと濃い味は8年熟成とは思えないまろやかな酸味が特徴
すっかりおなじみになったバルサミコ酢ですが、DOP(保護指定原産地呼称)に指定されているものは瓶の形も独特で、熟成年数も既定のある、超のつく高級なお酢。それ以外は実は玉石混交で、DOPに負けないおいしいものから、ワインビネガーにちょっと加工したようなものなどなど、本当に選ぶのに苦労します。
そんないろいろなバルサミコの中で、最近のヒットがこのオッティモ・バルサミコ・レゼルバ。8年熟成で原材料は濃縮ブドウ果汁のみ、という本来のバルサミコの作り方で作られていますが、DOPではないので、おしゃれな大形の瓶に入っています。安いバルサミコをソースとして使うには、かなり煮詰めるのが定石ですが、このオッティモはそのままでソースに耐えうるとろみがあり、しかもキュンとくる酸っぱさがありません。まろやかな酸とこくのある、嫌みのない甘み。即席では出ない、深い風味が、余計なことをしなくてもそのままで十分なソース。ソテーしただけのお肉やお魚をぐんとおいしく、おしゃれに仕上げてくれます。
※掲載情報は 2017/10/24 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理家、編集者、コーディネイター
久保香菜子
高校生のころから京料理のお店で懐石料理を学び、同志社大学卒業後、辻調理師専門学校へ。調理師免許、フグ調理免許を取得。卒業後、出版社を経てフリーに。料理家として30冊を超える著書があるほか、レストラン、食品のメニュー開発、テーブルコーディネイト、編集など、料理分野さまざまなフィールドで活躍。サロン形式の料理教室も主宰している。