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凛と、綺麗な味なのは、浅間高原が育んだ花豆で作られているから。
お茶を習い始めて一年が経ちました。
遠州流という武家茶。「綺麗さび」といわれる華やかなお茶です。
月に一度のお稽古なので、覚えては忘れ、忘れては思い出す
といった状態。頭では理解しているのに、手が動かない。
不器用さを呪いながらも続けているのは、一服のお茶がとにかく
おいしいから。
文化、伝統、経験、思いやりのすべてを注ぎ込んで点てた
お茶のうまさは、他に比べるものがありません。
お茶を習えば、和菓子を頂く機会も増えます。
味にもうるさくなります。お稽古のとき以外でも、和菓子を
口にすると、五感がすくっと立ち上がります。
ここ最近食べた中で、特においしかったのが、これ。
軽井沢から頂いた「花豆ひとくち羊羹」。
「高級菜豆」と言われる花豆は、温暖地では花は咲いても
結実しません。だからこの花豆は浅間高原生まれ。
信州の新鮮な水と冷たい空気で育ったおかげで、小豆よりも
コクがあるのにさっぱりしています。きめ細かい舌触りを
味わったあとに、抹茶で流す感覚は、まさに「綺麗さび」。
凛とした華やかな味わいです。
ひと口サイズで食べやすく、冷やして食べると、またうまい。
少しひんやりしてきた空気の中で、お茶といっしょに
楽しんでください。
※掲載情報は 2017/09/24 時点のものとなります。
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キュレーター情報
スピーチライター/コラムニスト
ひきたよしあき
(株)博報堂で、広告クリエーターとして働くかたわらで、「朝日小学生新聞」などにコラムを書いています。出張、撮影、講演で全国を回りながら、おいしいものを送ったり、頂いたり。誰かに何かを送ろうとする時、そこに素敵なエピソードが生まれます。高い安い、有名無名に関わらず、できればその一品にまつわる物語までお伝えしようと思っています。皆さんからの情報もお待ちしています。主な著書「あなたは言葉でできている」(実業之日本社)「ゆっくり前へ ことばの玩具箱」(京都書房)「大勢の中のあなたへ」(朝日学生新聞社)