ヌガー・ド・モンテリマール
レピキュリアン 住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町1-9-5
「モンテリマールのヌガー」と名付けられた吉祥寺のパティスリー、「レピキュリアン」のこのヌガーですが、モンテリマールとは、ヌガーで有名なフランスの南の町です。町を訪れると、ここかしこにヌガーを生産するアトリエがあり、その多くは作っているところを見学させてくれます。モンテリマールでヌガーが作られるようになったのは16世紀。最初は、はちみつとアーモンドを混ぜていただけのようですが、17世紀になって、今のように泡立てた卵白を混ぜるようになったとのこと。
そんなヌガーも今では大変洗練され、甘さも比較的おさえられて大人が味わうコンフィズリーというポジションをすっかり占めています。「レピキュリアン」の金子哲也シェフは、フランスの古典菓子から伝統、地方菓子に精通し、あるときは力強く、あるときは繊細に、背景によってそれぞれのお菓子が望む美味しさを表現することを得意としているシェフです。ヌガーは、ナッツ味と卵白の甘さのバランスが命ですが、シェフのヌガーは、カットした面のそれぞれのナッツの表情に存在感があり、食べたときに香ばしいナッツの風味が卵白の甘さに負けず、双方の相乗効果が最大限に生かされています。また、ふたを開けたときの、美しい色合いにも感激。ぜひ手土産にひと箱いかがですか?
レピキュリアン 住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町1-9-5
※掲載情報は 2017/08/23 時点のものとなります。
フランス菓子・料理研究家
大森由紀子
学習院大学文学部仏文科卒。パリ国立銀行東京支店勤務後、パリのル・コルドン・ブルーで、料理とお菓子を学ぶ。パリ滞在中、ツール・ダルジャン、アンブロワジー、アルページ、フォション、ホテル・ニッコーなどで修業し、ピエール・エルメやジャン・ポール・エヴァンとともに仕事をする。フランスの伝統菓子、地方菓子など、ストーリーのあるお菓子やフランス人が日常で楽しむお惣菜を、メディアを通して紹介している。目黒区祐天寺にてフランス菓子と惣菜教室を主宰。フランスの伝統&地方菓子を伝える「クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ」の理事。「貝印スイーツ甲子園」のコーディネーター、「世界50ベストレストン」の審査員、ル・コルドン・ブルー卒業生代表を務める。毎年、フランスの地方の食を訪ねるツアー、サロン・ド・ショコラツアーを開催。主な著書:「フランス地方のおそうざい」「私のフランス地方菓子」「パリ・スイーツ」「フランス菓子図鑑」など30冊以上。