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虎屋さんの短い期間の限定販売の生菓子で季節を感じる贅沢
最愛の和菓子屋さん虎屋さん。何度かご紹介していますが、なかでも飛切り贅沢な逸品が季節の生菓子。お品によっては年間に1週間ほどしか販売しない物もあるほど。私の手帳には年間の虎屋さんの生菓子販売スケジュールが書いてあり、タイミングを逃さないようにいつもどきどき、ウキウキ楽しみにしています。どのお菓子も素晴らしく美味しく、素敵ですが、夏は特に真骨頂。猛暑のなかに涼を感じる琥珀羹が登場です。その名も若葉蔭。
びっくりするほどきれいなクリアな琥珀羹に若葉がちらり、その中をリアルな美しい金魚が泳いでいるという意匠です。はじめて見た方はしばらくう~ん、と感心して感嘆してしまうほどの芸術品、工芸品のような精巧さで、ガラスのようにキラキラ輝くさまはまるで宝石です。見た目の美しさだけでなく、もちろんお味も超絶品であることは言うまでもありません。伝統的な寒天のカシッとした食感がしっかりした甘さをキレの良い旨さにして、金魚の練り切りが控えめなアクセントになっています。
ゼリーに近いので、はじめて和菓子を召し上がる外国の方にも好評ですし、なによりこの宝石のようなビジュアルに感動してくれます。真夏に平茶碗でお薄とともに若葉陰を頂くとほんの少し温度が下がったような気がして、和菓子のある国の人であって良かったな、と思うのです。
※掲載情報は 2017/07/16 時点のものとなります。
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キュレーター情報
田中伶子クッキングスクール校長
中村奈津子
日本女子大学食物学科卒業後、全日本司厨士協会に就職。ニューヨークのニュースクール、フィレンツェのラ・フォールアカデミー、香港鴻星料理学院で学ぶ。2006年ニューヨーク駐在時より料理教室「LOVELY TABLE NEW YORK」を主宰。2009年帰国後、実家田中伶子クッキングスクールに勤務。2012年「LOVELY TABLE GINZA」開校。現在もニューヨークを行き来する活動をしている。
PHP研究所発行月刊誌「JAPAN CLOSE-UP」に料理記事連載。光文社「VERY」「女性自身」などに寄稿。BSフジ阿川佐和子氏の「阿川ごはん」レギュラー出演。日本テレビ「ZIP!」定期出演中。
主婦と生活社発行「一生作り続けたいおかず~50年の名門料理教室のベストレシピ150」が2014年本屋レシピ本大賞4位入賞。2014年9月講談社発行「本当に作りたい料理、ぜんぶ。」好評発売中。