松平治郷公の考案和菓子を再現。お茶うけにぴったりな島根『彩雲堂』の「若草」

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もともとは、茶人でもあるお殿様が考案した和菓子

松平治郷公の考案和菓子を再現。お茶うけにぴったりな島根『彩雲堂』の「若草」

出雲大社を始めとする歴史的にも重要な位置づけのある、島根県。山陰地方の西部、日本海側にあり、人口約70万人。海に接しているため漁業も盛んで、中国・四国地方で最も漁獲高の高い県としても名高いです。そんな島根県は、歴史があるからでしょうか?和菓子も絶品のものが多いです。特に代表的なものは「若草」という和菓子。これはですね、島根には江戸時代にお茶が大好きなお殿様がいました。それが茶人としても知られる松江藩七代当主の松平治郷公(不昧公)によって考案されたとも言われるものです。とは言え、それは現代まで脈々と受け継がれてきたわけではなく、『彩雲堂』が1897年(明治30年)ごろに再現し、広く知られるようになりました。ちなみに『彩雲堂』は1874年(明治7年)の創業。現在の山口美紀社長は5代目。創業以来140年を超える老舗で、松江は京都、金沢と並ぶお菓子処と称され、毎日の生活の中に「茶」と「菓子」がとけ込んだ土地ゆえに、その松江の風土に育てられ、支えられながら、素材や味にこだわり、「お菓子は文化」をモットーとして、手作りを旨としたお菓子作りをなさっているそう。

求肥などの風味が絶品で、まさにお茶うけにぴったり

松平治郷公の考案和菓子を再現。お茶うけにぴったりな島根『彩雲堂』の「若草」

そんな『彩雲堂』の看板商品が「若草」です。ネーミングは不昧公が茶会で詠まれた和歌「曇るぞよ 雨ふらぬうち 摘んでおけ 栂尾の山の 春の若草」から。ふっくらとした求肥の弾力や歯切れの良さ、寒梅粉を用いた薄緑のそぼろのほろっとした食感、そして優しいふわっとした甘さがいいです。しかも求肥には奥出雲の上質なもち米を使用し、手作りで仕上げる真面目さも美味しさを増長させます。まさにお茶うけにぴったり。まるで、向かいで不昧公が笑っている、そんな気分にも浸れる一品です。

※掲載情報は 2017/06/28 時点のものとなります。

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キュレーター情報

はんつ遠藤

フードジャーナリスト

はんつ遠藤

東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。

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