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大注目の南半球のオリーブオイル、キヨエ。ジュース!というコピーで大躍進
最近やにわに注目株のオリーブオイル「キヨエ」。オリーブオイルの産地としては珍しい南半球オーストラリアからやってきた、大躍進のオイルです。なによりこのオイルは名だたるシェフたちの御用達、ご推薦ということですっかり有名になりましたが、オリーブジュース!というこだわり系オリーブオイルを扱っている人たちがずーーーっと言い続けてきたことを、キャッチコピーとして広めてくれたことがなによりの功績。
多くの種子系のオイルと異なり、オリーブオイルは果実を絞っただけのオイルですから、エクストラバージンオイルはいずれもオリーブジュースなのですが、これだけ大きく取り上げてもらえたことは、かつてなかったように思います。もう、これだけでキヨエ、えらい!!と大喝采です。それに加え、ノンフィルター、トランス脂肪酸0と高級エクストラバージンオイルが今までなかなか注目してもらえなかった点をピックアップしてくれたことは、本当にうれしい限りです。
このオイルは特にオリーブの品種のこだわりを表明されていなくて、品種までわからないのですが、すっきりとくせのない、マイルドさが命。フレンチのシェフたちが軒並み採用するのもこの使いやすさ、いい意味での主張のなさなのではないか、と思います。
イタリアでは品種別が増加。注目品種はトンダイブレア
一方、オリーブオイル帝国イタリアでは、ワインのセパージュに続けとばかり、単一品種、単一農園への流れが太く大きくなりつつあるようです。以前からオリーブ品種による風味の違いには注目していましたが、最近注目株な品種がトンダイブレアです。シチリアの土着品種で、青いトマトのような香りが特徴的。いろいろ試飲させていただくときについつい選んでしまうのが、このオリーブです。同じトンダイブレアでも生産者などによって味もだいぶ違います。この「フィオーレ・ドーロ」は青い香りが強いのに、辛味や苦みがやさしく、トッピングオイルとしてとっても好み。以前一度購入して、とても気に入ったので再度購入しようとしたら、輸入元で欠品といわれてしまいました。ところが、別の機会に再会!なんと輸入元が変わっていたのです。というわけで再度ゲットできた因縁の1本。
このほかにもサルディニアのセミダーナ種など、土着品種に面白いものが見つかることが多いように思います。試飲できるときはぜひ、品種にも着目です。
※掲載情報は 2017/06/19 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理家、編集者、コーディネイター
久保香菜子
高校生のころから京料理のお店で懐石料理を学び、同志社大学卒業後、辻調理師専門学校へ。調理師免許、フグ調理免許を取得。卒業後、出版社を経てフリーに。料理家として30冊を超える著書があるほか、レストラン、食品のメニュー開発、テーブルコーディネイト、編集など、料理分野さまざまなフィールドで活躍。サロン形式の料理教室も主宰している。