原材料シンプルな黄金色をした大久保醸造店の「琥珀だし」

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ありのままを食べたい

がらがらと懐かしい音がする引き戸をくぐると、小さな事務所スペースがあり右手には木桶が並ぶ諸味蔵が続いていました。長野県松本市。大久保醸造店を訪れました。お茶をいただきながら話を伺うと、醤油の話以前に、「濃縮還元のジュースと果物を搾ったジュース。この違いはなんだと思う?」と、こんな話になるのです。どう答えるのが正解なのかと頭をフル回転させながら聞いていました。ちなみに、「果物を搾ったジュースは樹液だよね」と話す大久保さん。大久保さんはいつもこのような考え方をされていて、原理原則を大切にされる方です。

原材料シンプルな黄金色をした大久保醸造店の「琥珀だし」

 

夕方になると、「お父さん今日のご飯は何にします?」、「任せるよ」。いつも通りのやりとりを経て食卓には旬の食材が溢れ、自家製の醤油と味噌汁が並びます。そして、お孫さんも一緒に三世代で囲みながら、「贅沢をしたいわけじゃないんだ。ありのままを食べたいだけなんだよ」と、それが幸せだと大久保文靖さんは微笑みます。この素材が美味しければ余計な味付けは不要になるという姿勢は、醤油づくりにも共通しています。

 

そんな大久保さんが手掛けるのがこの琥珀だし。白醤油と淡口醤油をベースにそうだ節、かつお節、さば節のだしをたっぷりと。みりんと砂糖などで味付けして黄金色の綺麗な色に仕上がっています。茶碗蒸しであれば12倍ほどに薄めます。とても上品なだしの風味が口の中に広がり、見た目にも味わい的にも素材をしっかりと感じることができる一本です。

原材料シンプルな黄金色をした大久保醸造店の「琥珀だし」

住所:長野県松本市里山辺2889

琥珀だし

大久保醸造店

※掲載情報は 2017/06/17 時点のものとなります。

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キュレーター情報

高橋万太郎

職人醤油 代表

高橋万太郎

1980年群馬県前橋市出身。立命館大学卒業後、(株)キーエンスにて精密光学機器の営業に従事し、2006年退職。(株)伝統デザイン工房を設立し、これまでとは180度転換した伝統産業や地域産業に身を投じる。現在は一升瓶での販売が一般的だった蔵元仕込みの醤油を100ml入りの小瓶で販売する「職人醤油」を主宰。これまでに全国の300以上の醤油蔵を訪問した。

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