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日本には、JAS規格があり、マヨネーズとは?醤油とは?と、それぞれの商品毎に使用する原材料が定められています。マヨネーズの原材料は、酢、卵、油、砂糖とされていました。
ところが、松田のマヨネーズは砂糖ではなく蜂蜜を使用していたため、「マヨネーズ」としては販売してはいけないというお達しが、ある日突然お上から来たそうです。それを違反すると高額の罰金も。普通の方であればそこで萎えてしまうところを、松田さんは松田のマヨネーズファンを巻き込み、「松田のマヨネーズはマヨネーズだ!会」を発足し、署名活動を行い、農水省に申し入れを行いました。
ついに「はちみつ」が原材料として追加され、松田のマヨネーズが法律をも変えてしまうというこの活動は、あまりにも有名な逸話として語り継がれています。
現在のパッケージには、この活動の御礼として、「おかげさまでマヨネーズ」のメッセージが掲載されています。
曲がったことが大嫌いな松田さんは、とにかく何でも手作りすることで有名。味噌、醤油、テンペ。自然豊かな埼玉県神泉村に暮らす松田さんは、大豆を作るだけではなく、家も作る、ピザ釜も作る、そして現在では、馬を買いホースセラピーを目的とした牧場も作ってしまうほど。
松田優生氏と愛馬たち
何でも作る松田さん。自家製醤油も仕込みます。
松田のマヨネーズは、圧搾搾りなたね油、平飼い有精卵、オーガニックりんご酢、伊豆大島の海の精といった、超一流の材料を使用して製造されています。
原材料のこだわりは、松田さんにとっては「当たり前」のことであり、それよりも私が一番感動しているのは、毎朝、卵を手で割っていることです。全卵を使用する松田のマヨネーズは、ホールフード(全体食)を意識されています。1つずつ、丁寧にチェックしながら割っています。
【使い方例】豆腐マヨネーズディップ
水切りした豆腐に、松田マヨネーズ、カレー粉、ターメリック、ディル、塩、胡椒で味をつけて、お好みの野菜サラダに添えて。
久しぶりに松田マヨネーズの袋をみると、
百姓道
限度を知り、多くを望まず、野山海川の命を通して自然と共振し、今の経済に流されることなく、農のある確かな暮らし。人は土を耕し、土は人を耕す。
マヨネーズ1本にこんな深いメッセージを入れている松田さん。
袋の鶏のデザインは、かの有名な和田誠氏であることには、全く触れていない松田さん。私なら、うんと自慢するけどなあ~。
他の調味料を、浮気というリサーチをして色々試すことも多い私ですが、マヨネーズだけは松田のマヨネーズ以外のものを口にしたことがありません。
一時期、マヨラーという言葉まで流行し、何でもマヨネーズをかける若者も少なくありません。そんなマヨラーにこそ、松田のマヨネーズをおすすめしたい!
素材の一級品ぶりを実に感じることができ、梅肉、海苔の佃煮、カレー粉、味噌、豆腐、どんな素材とも相性が抜群。マヨネーズが出しゃばることがありません。それは、松田さんの生き方そのものであり、こんなに信用できる加工調味料って他にはないと思います。
自称、松田のマヨラー、自慢の一品でした。
※掲載情報は 2017/04/07 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理家/フードディレクター
タカコナカムラ
山口県の割烹料理屋に生まれる。
アメリカ遊学中にWhole Food(ホールフード)に目覚める。
日本の伝統食・発酵食、乾物料理の第一人者として、数多くの商品開発や、オーガニックカフェのプロデュースに関わる。
現在、食と暮らしと環境をまるごと学ぶ「タカコ・ナカムラWhole Foodスクール」を主宰。
通信講座(がくぶん)では、
「野菜コーディネーター」「発酵食スペシャリスト」
「AGEフード・コーディネーター」など食と美や健康に関する講座を多数監修。
一般社団法人ホールフード協会 代表理事