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しろたまりと言う名の謎の白醤油
和風ナンプラー 足助の水で仕込む「しろたまり」
「しろたまり」という謎の白醤油をご存知でしょうか?謎というのは、原材料表示を見ると「品名:小麦発酵調味料」との名称が記載されています。その理由は、JAS規格にあります。
JAS規格では、「白醤油」は少量の大豆と小麦、塩を使った調味料であることと規定しているため、「しろたまり」は大豆を全く使用せず、小麦と塩だけで作られているために、白醤油と名乗ってはいけないことになります。そのため、「小麦発酵調味料」という不可解な名称となっているのです。
個人的には「絶品な白醤油だ!」と思い愛用しておりますが、世の中にはルールがあり、それを曲げる訳にはいかないため、伝統的な製法に基づく白醤油なのに、白醤油とは名乗れない悲しい性をもった「しろたまり」を心から応援しています。
好きになったら現場へ行け!の我が食品ルールに基づき、愛知県碧南市を訪ねました。
しろたまりの発酵蔵は、碧南市からさらに車で2時間ほどの山間にある足助町で製造されています。廃校となった小学校の校舎を活用され、美味しい湧き水を使って杉樽で静かに熟成されます。
しろたまりで作る極上の唐揚げ
用途は幅広く、素材の色を活かした煮物、白身魚のつけダレに、更には、ナンプラーの代用としてアジアンテイストの調味料に、マルチな発酵調味料として料理好きには欠かせない白醤油なのです。その「しろたまり」を使った便利な商品が「唐揚げのもと」。
材料は、しろたまり、塩、生姜、にんにく、みりん、のみでケミカルな調味料は一切なし。鶏肉にもみ込み30分程置いて揚げると、専門店で提供される鶏の唐揚げの味に。
唐揚げは下味を付けるタレや唐揚げ粉などバリエーションが色々ありますが、表示を見ると、「化学調味料」、「タンパク加水分解物」、「酵母エキス」、「果糖液糖」、「香料」などの表示が並んでいるものが多く、自宅で作る時には、醤油とにんにく、生姜を絡めて揚げますが、どうアレンジしても唐揚げ専門店には遠く及ばないものです。
それがこの唐揚げのもとを使うだけで、鶏肉の味はワンランク上がり、上品かつコクのある味わいになります。裏技としては、白身の魚の唐揚げや、タコ・イカのフリットにも活用できます。
料理を仕事としているのに、唐揚げのタレを作れないのか!とお叱りを受けそうですが、コレを使いはじめてから、タレで競うことは諦めました。
春の行楽弁当、新学期からのお弁当の主役に「唐揚げのもと」を活用されてみませんか?
※掲載情報は 2017/03/27 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理家/フードディレクター
タカコナカムラ
山口県の割烹料理屋に生まれる。
アメリカ遊学中にWhole Food(ホールフード)に目覚める。
日本の伝統食・発酵食、乾物料理の第一人者として、数多くの商品開発や、オーガニックカフェのプロデュースに関わる。
現在、食と暮らしと環境をまるごと学ぶ「タカコ・ナカムラWhole Foodスクール」を主宰。
通信講座(がくぶん)では、
「野菜コーディネーター」「発酵食スペシャリスト」
「AGEフード・コーディネーター」など食と美や健康に関する講座を多数監修。
一般社団法人ホールフード協会 代表理事