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蔵の街「喜多方」で、無農薬、減農薬無化学肥料米も追求
3月に入り、各地で雪解けが始まる今日この頃。ですが、僕の祖父の出身地である福島県喜多方市は、まだまだ雪深い地です。どのくらいかというと、雪に埋もれてしまい、お墓参りができないほど。街としては素敵なところです。「蔵の街」と称され、随所に昔ながらの蔵が見受けられます。観光用ですが、馬車も往来していたりして、情緒も溢れています。最近では喜多方ラーメンがご当地グルメとして注目され、全国からラーメン好きが集まるので、行列ができる店舗も珍しくありません。そんな喜多方ですが、日本酒も有名だったりします。まぁ、福島県全体が日本酒の蔵元も多くて有名なんですが。喜多方を代表する蔵元といえば「大和川酒造店」。なんせ江戸時代中期である1790年(寛政2年)の創業。喜多方の近くには飯盛山があり、その伏流水がとても素晴らしいので、美味しい日本酒も作れると言われています。使用する酒造好適米は、早くから自社田や契約栽培農家で収穫された栽培期間中農薬不使用のお米や、減農薬無化学肥料の良質な米を使用するこだわりも。
どっしり中辛で華やかな香りの純米吟醸がいい
そんな「大和川酒造店」の日本酒なのですが、弥右衛門という銘柄が代表酒。大吟醸、大吟醸辛口、純米吟醸、純米、本醸造といった具合に、種類も豊富です。その他に限定生酒が出たりもします。僕の好きなのは純米吟醸ですね。僕は甘口が好きなのですが、こちらはどっしりとした中辛。でも純米吟醸らしい華やかな吟醸香で、いろんな料理にもぴったり合います。もし現地に行く機会があればぜひ蔵元を訪れてみて下さい。開かれた日本酒メーカーとして、江戸時代から残る蔵を展示館にしています。
※掲載情報は 2017/03/16 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードジャーナリスト
はんつ遠藤
東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。