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緑色のお茶と言えば、緑茶と読んでいたり、煎茶と呼んでいたり、その時々で変わると思いますが、正しく使い分けられている人はどのくらいいるのでしょう?
煎茶は緑茶であるが、煎茶=緑茶ではない!
緑茶とは、チャノキの葉から作った発酵させていないお茶を指します。摘み取った茶葉を加熱処理することで発酵を防ぎます。この不発酵という共通点以外の栽培方法や他の加工過程、使用する茶葉の部位の違いにより、煎茶、玉露、番茶、碾茶、抹茶、焙じ茶などの種類にわけられるんです。そう、つまりこうなります。
【緑茶の種類】
・煎茶
・玉露
・番茶
・焙じ茶
・抹茶
ご覧いただいたとおり、緑茶とはこのようなお茶の総称なんです。別に色が緑でなくても「緑茶」というのです。茶色い焙じ茶でも、立派な緑茶になるんです。意外ですよね。
どうしても緑色でないお茶を緑茶と言うことに抵抗のある真面目な方には、「日本茶」という呼び方の方がしっくりきそうですね。
今回は緑茶のうち5つのタイプを取り上げてみました。それぞれの特徴を確認した上で、とっておき品をご紹介いたします。未体験のお茶はありますでしょうか。
1:【煎茶】どう淹れて、どんな機会に飲むお茶?
煎茶は、実は日本で最もよく飲まれているお茶です。自宅や外出先で何気なく出されているいつもの緑色のお茶が煎茶です。煎茶は、茶葉の新芽が出始めの頃(一番茶の時期)に作られるお茶で、さっぱりとした味わいです。
宮崎県新富町の日本茶専門店「新緑園」の煎茶は、全国20以上の都府県から集まった選りすぐりのお茶の出来映えを競う「全国茶品評会 静岡大会」で、「農林水産大臣賞」と「農林水産省生産局長賞」のダブル受賞を果たしました。2年連続獲得という快挙も成し遂げたお茶ですので、日本一と言っても過言ではないでしょう。日本一の「いつもの」お茶、ぜひ試してみたいですね。
2:【玉露】お客様向き?いつものお茶との違いとは?
玉露は、日本のお茶の中でも高級とされています。よく飲まれている煎茶と違い、新芽が出たら日光を20日程度遮って育てて作ります。淹れ方にも違いがあり、煎茶が80度前後のお湯を使い1分程度蒸らすのに対し、玉露は50度前後のお湯で2~3分程度蒸らします。栽培、抽出ともに手間がかかりますが、柔らかな渋みと甘み、独特の風味は格別です。
お茶の千代乃園の玉露は、福岡県の八女茶の中でも山あいで作られています。甘みも旨みも絶品と言えるのは、煎茶道の資格を持つ生産者がこだわりを持って丁寧に作っているからでしょう。一度は味わってみたい玉露です。
3:【番茶】お客様に出してもOK?作られ方の特徴は?
番茶は煎茶と似た加工を行いますが、夏以降に収穫した茶葉や、次の栽培期間のために枝を整形して出た茶葉、煎茶の製造工程ではじかれた大きな葉などを用いています。このため、価格も抑えめとなっています。成長のごく初期に採られた若葉を用いる煎茶と違って、タンニンが多め、カフェインが少なめのお茶となります。味は淡泊でさっぱりとしていますが、タンニンによる渋みが出ます。
一保堂茶舗の番茶は、一般的な番茶と異なる、独特のスモーキーで香ばしい味わいが人気です。茶の木の枝、葉、茎などを蒸したあと乾燥させたものを最後に炒って作られるいり番茶で、お茶の燻製といってもよい、珍しい風味を愉しめます。
4:【焙じ茶】茶葉が茶色の理由は?カフェイン量が違う?
焙じ茶は、煎茶や番茶、茎茶など緑色の茶葉が茶色に変わるまで炒った(焙じた)もの、焙煎したものです。特徴のある香りは優しくまろやかな口当たりであるほか、焙じることでカフェインが少なくなるので、煎茶などを飲むと寝つきにくくなる方でも比較的飲みやすいお茶です。
新井園本店は、狭山茶生産者の中で初めて農林水産大臣賞受賞者の頂点「天皇杯」に選ばれました。茶の性質・内容に関しては抜群と評価され、天皇皇后両陛下に拝謁した際には「このような素晴らしいお茶を見るのは初めてです」とのお言葉も賜ったとのことです。そんな逸話のある新井園本店の焙じ茶は、高度な焙煎技術により香りと喉越しの良いお茶に仕上がっています。
5:【抹茶】元のお茶がある?お菓子にも使える美味しさの秘密
抹茶は碾茶を加工したものです。碾茶には、玉露と同じように日光を20日以上遮って栽培された葉を用います。渋みが抑えられ旨みを多く含むようになった茶葉を収穫し蒸したら、煎茶で行う揉む過程は省き碾茶炉で乾燥させます。葉脈などを取った青海苔のようなかけらを細かく挽いて、粉末状にしたのが抹茶です。
こちらのトリュフは、宇治茶の名店「祇園辻利」の最高峰の抹茶「建都の昔」をふんだんに使用しています。京都府南部の霧深い山里で丹精込めて栽培育成された茶葉を精選吟致して、石臼で丹念に挽き上げて作られた抹茶です。抹茶の奥深い渋みと甘み、芳醇な香りをしっかりと楽しめます。
※掲載情報は 2017/03/13 時点のものとなります。
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