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けっこう辛いけど爽やかです
読者諸賢よ!これはタイからやって来たバジルライスの缶詰であります。
お味はきりっと辛め(だからスパイシーという名)。かつ酸味も含んでおり、とても爽やか。中身はタイ米(玄米)とバジル、大豆ミートで、味付けは唐辛子、にんにく、醤油、ひまわり油のみ。大豆ミートというのは、大豆から作られた肉のようなもので、食感がちょいと鶏肉に似ている。ベジタリアン御用達の食材だ。
湯せんでさらに美味
この缶詰は調理済みだから、開けてそのまま食べられる。
が、開ける前に湯せんで温めたほうが断然おいしい。タイ米がふっくらするし、料理本来の香りもぐっと立ってくる。4分も湯せんすればOKであります。
こうして卵焼きを添えれば、それだけで本格的なタイ料理の缶成!さらにパクチーを乗せればもっとナウいのだが(今は空前のパクチーブーム)、僕は苦手なのでやめておいた。
サラダ的に食べてみる
かくのごとし。
インゲン、枝豆、ルッコラを合わせてサラダ的に食べてみた。トッピングにモッツァレラチーズをちぎり、野菜には黄ゆずを絞ってオリーブ油を掛け、黒こしょうを挽いた。
I LIKE SPICYは、こうして野菜と一緒に食べても違和感がない。ということは、この缶詰が自然な味わいだという証しであります。例えば、普通の食事をしながらスナック菓子をつまんだら、互いに違和感がありますね。そういうことがないのだ。
作り手が生真面目
この缶詰に使われているタイ米はカオホンマリ(Khao Hom Mali)という品種で、タイ米の中では最高品種といわれている。それも、魚が泳ぐほど清らかな田んぼで(上記画像)、無農薬栽培された玄米を指定して使っているそうな。
タイ料理は日本でもすっかりメジャーになったが、どうも最近は安い中華料理的な味付けが増えた気がする。
というのも、食品業界で「うま調」と呼ばれる「うま味調味料」を使った店や商品が多いと思うのだ。別にうま調を使うこと自体は否定しない。料理のうま味を簡単にアップ出来るし、健康上でも問題ないことがWHO(世界保健機構)等で認められている。
でも僕は、うま調を使わないで調理できるのなら、使わないほうが好きだ。そしてこのI LIKE SPICYは、うま調をまったく使っていない。素材とスパイス、天然調味料の組み合わせで美味しさを追求した、とても生真面目な缶詰なのだ。こういう作り手をずっと応援していきたいものですなァ。
お値段は150gで480円也。
ごちそうさま!
※掲載情報は 2017/02/16 時点のものとなります。
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キュレーター情報
缶詰博士
黒川勇人
昭和41年福島県生まれ。平成16年から世界の缶詰を紹介する『缶詰blog』を執筆。缶詰に精通していることから"缶詰博士"と呼ばれ、TVやラジオ、新聞など各種メディアで活躍中。国内外の缶詰メーカーを訪れ、開発に至る経緯や、製造に対する現場の“思い”まで取材するのが特徴。そのため独自の視点から缶詰の魅力を引き出し、紹介している。
著書は『おつまみ缶詰酒場』(アスキー新書)、『缶詰博士・黒川勇人の缶詰本』(タツミムック)、『缶づめ寿司』(ビーナイス)、『日本全国ローカル缶詰 驚きの逸品36』(講談社プラスアルファ新書)『缶詰博士が選ぶ!「レジェンド缶詰」究極の逸品36』(講談社プラスアルファ新書)、『安い!早い!だけどとてつもなく旨い! 缶たん料理100』(講談社)など。小曽根マネージメントプロ所属。
お問い合わせ Mail:k-k@kosone-mp.com