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記事詳細
1年の福を願って飲むお茶
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私が毎年1月に、決まって飲むお茶があります。それが「大福茶」!大きな福のお茶と書くのですが、ネーミングだけでなんだか縁起が良さそうですよね。もともと大福茶とは平安時代に都に疫病が流行した際に、空也上人が人々にお茶を振舞ったと言われているお茶。人々がこのお茶を飲んだことで、病気の流行が下火になったことから、この功徳にあやかり村上天皇が毎年お正月にこのお茶を服するようになったそう。そこから王が服するお茶で「王服茶」となりその後、「大福茶」という字があてられるようになったとか。
一般的にはお正月に昆布や梅干しにお茶を注いで頂くものが、「大福茶」として知られていますよね(私もお正月はこれで頂きました)この昆布や梅干し入りは特別感がありますが、同じように「大福茶」で玄米茶のものも販売していて、これだと毎日でも気軽に飲めるので1月、2月の時期に気が付けばいつもこれを飲んでいます。そんな中でもおすすめが、この「すすむ茶屋」さんの大福茶です。米とお茶のブレンドである玄米茶には「食べ物飲み物に困らないように」という願いが込められているそうです。とてもやさしく、香ばしいこの大福茶をたっぷりのお湯淹れたマグカップで頂くと、身体がまるごとほぐされていきます。寒い季節……是非身体も心も大福茶で癒してみてはいかがでしょうか?
※掲載情報は 2017/01/27 時点のものとなります。
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キュレーター情報
日本茶アーティスト・煎茶道東阿部流師範
茂木雅世
急須で淹れるお茶とその「まわり」を、ちょっとおもしろくする人。煎茶の出番すらなかった場所にも積極的に急須とともに参上し、全国様々な場所でJAPANESE TEA PARTYを開催。多くのクリエイターとコラボをしながら普段急須を使ってお茶を淹れない若い人にも「やっぱり急須のお茶っていいね」と思ってもらえるきっかけとなるような風景や場所、物を多く生み出しています。