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愛の波動が伝わってくる?!「レイズトレード」チョコ
アフリカンスクエアーが販売する、マダガスカルにあるロベール社のチョコレートは、味と香りが本格的で、チョコレートが好物の私としては、自信をもっておすすめできる逸品です。味は勿論ですが、造られ方が凄いのです。
「Seed to bar」といって、カカオ栽培から製造まで、一貫して同じ場所で行われますが、このような形は、世界的にも希少で、何を意味するのかというと、労働者や環境を守るものなのです。通常は、原料から商品が出来上がるまで、間に何度も取引がされ、たくさんの移動を繰り返します。そのため、それらにかかるコストが多くなり、カカオ豆を作る農家や製造の労働者の賃金が少なくなります。日本でもそのことが最近知られるようになってきました。
農業、製造業の労働者に正当な賃金が払えることと、現地の人々の教育をしながら、しっかりとした雇用をうみ、皆が豊かになるシステムなのです。これを「レイズトレード」といい、労働者や地域の“生活を向上させる取引”ということを意味します。いわゆる「フェアトレード」よりも、労働者に還元される率が、かなり高くなります。皆が笑顔で働くことができ、生活が潤う、愛情溢れる豊かなチョコレートというわけです。
高品質な原料と手間暇かけた製造工程も凄い!
まず、カカオ豆の栽培は、農薬や化学肥料を使用せず、ほぼ自然栽培に近い状態で造られています。その後、機械ではなく昔ながらの天日干しをしています。そして、焙煎は、カカオ豆を丸ごと低温で丁寧にすることにより、独特のアロマを引き出しているそうです。
さらに注目したいのが、自社で製造するココアバターです。普通は、アルカリ処理などがされますが、ここでは、精製(脱臭)がされていない、貴重なピュアココアバターをつかっています。また、通常は、バニラを使って風味付けをしたり、薬品処理をするのが殆どですが、これらも一切行いません。カカオ本来の味と香りを活かすことを大切にしています。
しっかりと行う発酵や焙煎などを経て、本格的なチョコレートづくりをするのは、世界でも3~4社しかないとのことです。
ワインのように自然の恵みを感じられる贅沢な味と香り
原料や作られ方も大切ですが、やはり理屈だけでなく、味はとても重要です。勿論、味と香りも本物です。「Seed to bar」で作られるため、カカオ豆の種から商品になるまで、取引にかかる時間は勿論、赤道を越えるなどの遠くまでの移動にかかる時間と温度変化がないため、風味の変化がありません。フレッシュで美味しいチョコレートが当然作れるということも、他にはない特徴です。カカオ本来の力強い野性的な香りと味がありながらも、余計な味がせず大地のピュアな風味と自然な油脂の旨味が感じられます。
口のなかで、いろいろなアロマが広がり、チョコレートもワインと同様、複雑で、自然の恵みを感じさせてくれる素敵な食品だと、いつも有り難く頂いています。是非、チョコレートの持つ、酸味、苦み、フルーティーな風味など微妙な味と香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
以下、他にはあまりないお薦めの板チョコです。
■ホワイト:日本に出回っているほとんどのホワイトチョコは、脱臭などの化学処理をしているうえ、複数のカカオバターを使用します。しかし、このチョコは、脱臭処理が施されていないうえ、100%自社製造のカカオバターを使用しています。単一の産地、いわゆる「シングルオリジン」のカカオバターは大変貴重です。カカオの風味がしっかりとしていて、油脂のしつこさがなく、旨味が感じられる本物のホワイトチョコです。
■ミルクダークチョコ:「ミルクを使っていながら、ダークチョコである」というちょっと変わったチョコです。砂糖を17%しか使っておらず、ミルクとカカオの旨味が同時に楽しめます。
■カカオニブ入りチョコ:カカオ豆を砕いたカカオニブ(カカオビーンズ)が板チョコの中に入っています。カリッとした食感とカカオの風味をダイレクトに感じることができます。
バレンタインに是非使ってもらいたい
代表する5種の板チョコが、アソートタイプで楽しめる「ミニタブレットアソート5種」。本格的なチョコレートの食べ比べができてしまう嬉しい商品です。牛乳パックのリサイクルで作られた、シンプルで洗練されたパッケージ付きでも購入できます。
そして、手作りチョコを作る方にも、是非おすすめしたいのが、クーベルチュールチョコレート。全部で6種類もあり、菓子の種類やお好みよって選ぶことができます。最高の材料で、手作りチョコやケーキを作ってみてはどうでしょうか。
男性が喜びそうな「おすすめチョコ」
甘いものがそれほど好きでない方、またお酒好きの方にもきっと喜んでいただける、味わい深いチョコもあります。
■ダークチョコ:カカオの香りと味をしっかり楽しめる甘くないチョコで、ウィスキーやブランデーなどと楽しんでみてはいかがでしょうか。ダーク100%は、砂糖不使用で全く甘味がありませんが、カカオの爽やかな酸味と苦みをしっかりと味わうことができます。100%は苦すぎるなどという方には、85%がおすすめ。カカオの風味もありながら、フルーティーな香りも感じることができ日本酒などにも合わせやすいです。
■こぶみかん&フルールドセル:山椒のような風味のこぶみかんと、マダカスカルのシーソルトの組み合わせで、味わい深いチョコです。ウォッカなどの強いお酒にも合います。
■ナッツ入りのカシューナッツチョコ:ナッツ入りのチョコがお好きな方にいかがでしょうか。カシュナッツの優しい味とコクがミルクチョコにピッタリです。老若男女、年齢問わず楽しめるものでもあります。
最後に……、
チョコレートという食品は、必ず加工されるものですが、ロベール社のチョコは、自然の恵みをできるだけそのままの状態で我々に届けてくれる素晴らしいものだと、いつも有り難くいただいています。バレンタインに、是非この愛情溢れるチョコレートを送ってみてはいかがでしょう。また日常でも、ちょっとしたときに、大地の恵みをダイレクトに感じる贅沢なチョコを一口いただき、豊かな気分に浸ってみてはどうでしょう。
※掲載情報は 2017/01/21 時点のものとなります。
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キュレーター情報
自然派栄養士・ソムリエ
麻乃じゅん
【保有資格】
・管理栄養士
・調理師免許
・製菓衛生士
・ソムリエ(日本ソムリエ協会認定)
・ファスティングマイスター・エキスパート
国内の航空会社に国際線客室乗務員として在職中、ソムリエ資格を取得
退職後、栄養士養成大学で学び
管理栄養士免許をはじめとする食や健康に関する資格を取得
自治体や民間企業、クリニックなどで公衆栄養、集団栄養指導、個別栄養相談などの業務に携わる
現代栄養学や西洋医学の現場で経験を積む中
カラダのみならず、「心・人生を豊かにするための食」について探求し
東洋医学や思想の世界についても学びはじめる
その中で、我々は自然の一部であること、真の食との繋がりに気付く
そして、それら現代人が忘れている大切なことを
伝えるべくフリーランスとしての活動をスタートする
また、福島県に生まれ自然の中で育った者として
2011年の原発事故以降、さらにその思いが強くなり
活動の範囲を広めている
現在も、セミナー、自然系・無添加料理教室、カウンセリング等を通じ
現代社会における“食”との向き合い方を提案しながら、
手作りや料理体験のすばらしさを数多くの場で伝えている。