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上品さが漂う赤飯とおかずが折詰にビッシリと
神楽坂下交差点近くに立地する「紀の善」は、抹茶ババロア発祥の店として有名な老舗甘味処です。鮮やかなグリーンが印象的な抹茶ババロアは、不二家のペコちゃん焼や五十番の中華まんなどと並び、神楽坂名物として数えられる存在。“和の神楽坂”を象徴するお店ですね。そんな紀の善で今回、わたしが注目したのはスイーツではなく「赤飯弁当」です。数量限定なので午前中に伺い店内でオーダーをします。作り置きではないので少し待ち時間がありますが、出来立ての温かいお弁当が手渡されます。折詰の蓋を開けるとあらわれる彩り豊かな内容。おかずは玉子焼きに高野豆腐、つくねだんご、きぬさやなど、小さなサイズながら漬物を含めて7種類入っています。
見た目でもわかりますが、どれもしっかりと丁寧な仕事がなされている印象ですね。食べる前に付属のゴマ塩を自ら赤飯に振りかけて、完成!思わずツバが出てきます。早速いただきますが、おかず類はいずれも薄味で上品な味わい。ゴマ塩がかかった赤飯との相性がいいですね。折詰自体は大きくないのですが、赤飯がしっかりと詰まっているせいか、想像以上に量を感じます(また、蒸しご飯系はお腹にもたまりますし)。同店の代名詞である抹茶ババロアは、手土産としてすでに絶対的なポジションを確立していますが、紀の善の紙袋からこの折詰弁当が出てきたら……お祝いの日はもちろんですが、何気ない普通の日にも喜んでもらえそうな神楽坂老舗の逸品を、手土産にいかがでしょう。
※掲載情報は 2016/12/02 時点のものとなります。
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キュレーター情報
コピーライター、グルメガイド
菅野夕霧
コピーライター、PRコンサルタント、Yahoo!ニュース配信元の『市ケ谷経済新聞』編集長。グルメや酒、沖縄離島旅が趣味。特にランチは“狙い”を定め、日々電車に乗って都内を中心に食べ歩いている。甘いモノを苦手としている関係で、“甘くない”土産の逸品を追求中。現在、All Aboutグルメガイドとして老舗店を紹介する「100年店ランチ」、日本トランスオーシャン航空の機内誌『Coralway』にて、「小さな島の小さな食堂」を連載中。著書に『ヤフートピックスを狙え』(新潮社)など。