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お椀が華やかに!季節の麩を。
金沢土産で加賀の『麩』を3種いただきました。どれもとても彩りよくて可愛らしい、飴のような感覚で食べてしまいそうです。
この可愛らしい『麩』。そのまま味噌汁やお吸い物に入れても、華やかさを演出してくれます。少し膨らみ存在感も増します。いつものお味噌汁をワンランク上に感じさせてくれるのも嬉しいですね。
加賀麸司宮田は明治八年の創業以来、麸ひとすじの老舗です。いまもなお、丹念な手づくりです。商品を見ると形が多少ちがうものが入っており、そんなところにも味があり素敵ですね。
麸の原料は、北海道産の小麦粉と国産もち米粉100%を使用しており、安心・安全。伝統食品としての地位を確立しています。麸は中国から伝わったタンパク源。そして、もともとは『麩』とは1種だけのものでした。そこで江戸の後期、加賀藩主、前田家の調理人がいろいろな素材(小麦粉、米粉、餅粉)等を加えて作り、煮ても切れない麸を完成し、加賀麸として地位を作りあげたそうです。
加賀の郷土料理、治部煮をいただいたことがあります。その際には必ず生麩や焼き麩が入っており、これがなければ治部煮ではない!と言われたのを思い出しました。あの鍋の美味しい食感、今でも覚えています。生麩などは少々値段もしますが、贈答用などにはピッタリではないでしょうか。加賀の麸の数々を、ぜひ試してみてください。
※掲載情報は 2016/11/22 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理研究家/オリーブオイルソムリエ
尾田衣子
ル・コルドンブルー東京校卒業。料理ディプロムを取得。 その後、イタリア・フィレツェに渡り、家庭料理を学ぶ。 現在、フランス・イタリア家庭料理ベースの簡単にできるおもてなし料理、オリーブオイル中心の食事ヘルスケア料理、食育を取り入れた親子教室を中心に杉並区(西荻窪)にて料理教室「Assiette de Kinu(アシェット ド キヌ)」を主宰。
また、外部講師を始めTV出演、雑誌・企業へのレシピ提供なども行う。著書に『あまったパンで魔法のレシピ』世界文化社。『うち飲み女子の友』ぶんか社。『家族がよろこぶ「スマイル弁当」』土屋出版 等
薬味食堂(朝日新聞出版)ねぎ、大葉、生姜……そして今、人気のパクチーなど、おなじみの薬味を使った組み合わせが絶妙な料理を豊富に紹介。「ただのせる」だけではない薬味ざんまいの絶品レシピが満載。
http://books.rakuten.co.jp/rb/14282970/