120年の歴史と技術が挑戦した「小岩井農場のむヨーグルト【とろーり】」

120年の歴史と技術が挑戦した「小岩井農場のむヨーグルト【とろーり】」

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国の重要文化財に指定が決定!上丸牛舎からの贈り物

120年の歴史と技術が挑戦した「小岩井農場のむヨーグルト【とろーり】」

2016年10月22日の岩手日報に「小岩井農場 国重文へ」という記事が新聞に掲載された。本年度内に、岩手県の雫石にある小岩井農場施設21棟を国の重要文化財(建造物)に指定される見込みとのことだった。

120年の歴史と技術が挑戦した「小岩井農場のむヨーグルト【とろーり】」

そこで、さっそく翌23日に盛岡駅前よりレンタカーを借りて、いざ、小岩井農場へ。発酵バターのカステラ、飲むヨーグルト、チーズケーキなど、発酵関連の商品も多いため、是非行ってみたいと思っていた場所だった。

 

いろいろと気になる商品はあったが、一番気になったのは「のむヨーグルトとろーり」。国の重要文化財に指定される予定の小岩井農業発祥の地である“上丸牛舎”の生乳で作られているという特別感。たまらなく心を惹かれた。そこで、今まで販売されていた「小岩井農場のむヨーグルト」と比較してみた。

120年の歴史と技術が挑戦した「小岩井農場のむヨーグルト【とろーり】」

濃厚さも味も全く違う。今までのものが生乳の素材を活かした味とするならば、今年発売された「のむヨーグルトとろーり」は、ミルクの風味を活かして酸味を抑えて、今までと違ったコンセプトに仕上がっていた。子供から大人までが口を揃えて「おいしい!」と言える味になっている。素材だけでなく、おいしさを追求したとのこと。甘みは何度も試作を重ねて、三温糖に行きついた。後引きの良さを高めるため、果糖濃縮バターミルクを加えることで、更にミルク感たっぷりに。「のむヨーグルトとろーり」は、その濃厚さが、一口で至福の瞬間にさせてくれるような味わいだった。

120年の歴史と技術が挑戦した「小岩井農場のむヨーグルト【とろーり】」

サイズは大きいものと、小さいものの2タイプがある。小岩井農場の広い敷地をお散歩しながら、岩手山を見つつ、小さいタイプを飲むことをお勧めする。なぜなら、チーズケーキやソフトクリームなど、他にもおいしいものが目白押しだからなのだ。自宅用は大きい方を。私は実家とお世話になっている取引先に、農場から発送させていただいた。

120年の歴史と技術が挑戦した「小岩井農場のむヨーグルト【とろーり】」

国の重要文化財に指定されることになった上丸牛舎(第一牛舎)に行くと、この「とろーり」の生乳の雌牛に会うことができる。そこには、穏やかな光景が広がっていた。この様子も見学ができる。

120年の歴史と技術が挑戦した「小岩井農場のむヨーグルト【とろーり】」

上丸牛舎の敷地中央には、資料館もある。昔使われていた機械から、小岩井牛乳が10円だった頃の看板まで、いろいろな展示されており、小岩井農場の歴史を知ることができる。広い敷地のため、500円で農場入り口と上丸牛舎を、モーモーライナーが往復してくれる。行きは徒歩で、帰りはモーモーライナーに乗り、じっくりと重要文化財に指定される建物を見ながら、小岩井農場を満喫することができた。

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これから観光客も増えることが予想されるため、早めに訪れることができ、運が良かったと思った。しかし、もう一つの目当てだった発酵バターのカステラは、修学旅行生ですでに完売。人気があったとのことで、次回のお楽しみに取っておこう。

 

小さいときから当たり前のように「小岩井」のバターや牛乳を口にしてきたし、まわりにも「小岩井さん」は何人もいる。しかし、小野義眞(日本鉄道会社副社長)、岩崎彌之助(三菱社社長)、井上勝(鉄道庁長官)、3人の名字から1字ずつ取って「小岩井農場」という名前がつけられたことは知らなかった。日本の酪農の歴史に興味を持った瞬間だった。

 

食欲の秋。そして、今年は「歴史の秋」という楽しみ方も、ありかもしれない。

※掲載情報は 2016/11/09 時点のものとなります。

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キュレーター情報

高橋香葉

発酵料理研究家/観光連盟アドバイザー

高橋香葉

「日本人の体を健康できれいにするには、日本伝統文化の発酵食が一番良い」として発酵料理の研究に取り組む。テレビ、雑誌、書籍などを通じて、発酵食品の良さを伝える普及活動を行っている。
日本で初めて、米麹と醤油をあわせた新調味料「しょうゆ麹(醤油麹)」の作り方とレシピを公開し、発酵業界に新しい風を入れた。その活動は、フードアクションニッポンアワード販促部門を受賞。その後、読売新聞にて「オンリーワン」として掲載された。
現在は、日本全国を回り、全国の発酵食品だけでなく温泉巡りをし、日本の伝統文化を勉強している。
自治体の観光連盟アドバイザー、特産品開発審査委員などを歴任。市場調査から、販売戦略、プロモーションなどのマーケティング講師も行っている。フードアナリスト協会「食のなでしこ2016」。

主要著書:
◎「しょうゆ麹と塩麹で作る毎日の食卓」(宝島社)
◎リンネル特別編集「しょうゆ麹で作る毎日のごちそう」(宝島社)
◎「知識ゼロからの塩麹・しょうゆ麹入門」(幻冬舎)
◎おとなのねこまんま555(アース・スターブックス)等

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