記事詳細
日本の伝統工芸品にも、食用にも。シェア98%を誇る金箔
今年より、石川県白山市の観光連盟アドバイザーに就任させていただいた。その縁で、先月は東京で行われたOZマガジン(スターツ出版)主催の「女子旅EXPO」で講演時間をいただき、石川県の見どころや特徴などをお伝えした。(「高橋香葉の発酵食生活」http://takahashikayo.blog.fc2.com/blog-entry-398.html)
発酵食から伝統工芸まで、とにかく見どころ満載の石川県。今回は、そんな石川県が日本の生産の約9割を占めている豪華なものをご紹介したい。
それは、「金箔」。
石川県で、なぜこんなにシェアが高いのか。それは、この北陸の水質、温度、湿度などが箔の製造に合っていたこと、そして、忍耐強い職人気質の賜物が、今でも大切に受け継がれているからではないだろうか。友禅にも発酵食にも、すべての共通点がここにあるような気がする。
今回は、金沢でも白山市に近いところにある箔一さんへ。
ここでは、金箔の工芸品から食用金箔を購入できるだけでなく、箔貼体験を楽しめる。私もお友達へ金箔で模様を付けたコースターを作ったり、自分用のうさぎの金箔を貼った箱を作ったりした。工芸品としての金箔は目にも鮮やかで、日常の食卓を少し贅沢な時間へと変化させてくれる。
一方、食用の金箔は、少し価格の高いチョコレートケーキに使われていたり、ちょっと特別な手土産の時に選んだりすることが多い。箔一では、こんな2種類のアイスクリームもある。
作る過程が、あまりにも豪快でびっくりした。金箔一枚を躊躇することなくつけてくれるのだ。
しかし、ほっと一息つこうとしたときに、金箔入りの梅昆布茶を見つけた。これは、梅のクエン酸が疲れを癒し、昆布の旨みたっぷりで、目にも楽しく、自宅でも手軽に作れる。
そして、コーヒーにも金箔を。一振りするだけで、いつもの飲み物がこんなに表情が変わるのだなあと、感じた瞬間だった。
おもてなし用に、常備しておくのに「金の舞」はおすすめ。特に、小さい方の食用金箔は、市販のケーキにかけても良し、飲み物にかけても良し。控えめで、日本らしさを感じた。
記念日。自分へのご褒美。そして、大切な人とのひとときに、彩りを添えてくれるだろう。
※掲載情報は 2016/10/05 時点のものとなります。
- 8
キュレーター情報
発酵料理研究家/観光連盟アドバイザー
高橋香葉
「日本人の体を健康できれいにするには、日本伝統文化の発酵食が一番良い」として発酵料理の研究に取り組む。テレビ、雑誌、書籍などを通じて、発酵食品の良さを伝える普及活動を行っている。
日本で初めて、米麹と醤油をあわせた新調味料「しょうゆ麹(醤油麹)」の作り方とレシピを公開し、発酵業界に新しい風を入れた。その活動は、フードアクションニッポンアワード販促部門を受賞。その後、読売新聞にて「オンリーワン」として掲載された。
現在は、日本全国を回り、全国の発酵食品だけでなく温泉巡りをし、日本の伝統文化を勉強している。
自治体の観光連盟アドバイザー、特産品開発審査委員などを歴任。市場調査から、販売戦略、プロモーションなどのマーケティング講師も行っている。フードアナリスト協会「食のなでしこ2016」。
主要著書:
◎「しょうゆ麹と塩麹で作る毎日の食卓」(宝島社)
◎リンネル特別編集「しょうゆ麹で作る毎日のごちそう」(宝島社)
◎「知識ゼロからの塩麹・しょうゆ麹入門」(幻冬舎)
◎おとなのねこまんま555(アース・スターブックス)等