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牛乳会社が考えた和風調味料は、テレビドラマにヒントを得た思いつきだった
岩手県でこだわりの牛乳や乳製品を開発・販売し、今年50年目を迎える湯田牛乳公社。低温殺菌でさっぱりとした味わいの「厚子」や、素朴なのになぜか気になるキャラクター「みるくぼーや」を店頭で見かけたことがある、という方もいるかもしれません。また濃厚でまるでお餅のようにもっちりとした食感で人気の「プレミアム湯田ヨーグルト」は、首都圏でもよく販売されている商品です。今回紹介するのは、このヨーグルトにかけるソースとして開発された「ヨーグルトにかけるお醤油」「ヨーグルトにかけるお味噌」です。
和の調味料をヨーグルトに!?と最初は驚いたのですが、食べてみると優しいりんごの甘さと後から追ってくる発酵の風味が口の中に広がり、ヨーグルトにまろやかな味わいと奥深いコクを生み出してくれました。この商品は、湯田牛乳として初めて作ったヨーグルトのためのソース。たまたま湯田牛乳の専務がテレビドラマを見ていた時、ワンシーンにヨーグルトにかける醤油というものが登場。その後調べてみると他社からヨーグルトにかける醤油が発売されていることが確認できました。しかしそれらはあくまでも醤油が主体で、お醤油会社が考案した商品でした。この湯田牛乳公社の「ヨーグルトにかけるお醤油」と「ヨーグルトにかけるお味噌」という商品の面白さは、牛乳・ヨーグルトの会社が生み出したというところがポイントです。
新しい味との出会い、ヨーグルトをより楽しんでもらいたいという想い
専務からの提案に対し、この商品開発には社内の中での反対もありました。ヨーグルトにお醤油なんて美味しいはずがない!ここで相談したのが地元の醸造所、佐々長醸造でした。ここからヨーグルト醤油の試作が始まります。試作品を試食していくうち、最初は反対していた開発担当者も首を縦に振らざるを得ないほど美味しく、オリジナリティ溢れる商品へと進化していきました。さらに醤油のしょっぱさを押さえ、相性の良いフルーツを探し、且つお醤油感がしっかり表現された商品に仕上げるため、微調整が何度も行われました。
そして2014年、晴れて湯田牛乳公社と佐々長醸造とがタッグを組んだ「ヨーグルトにかけるお醤油」が完成しました。これは、湯田牛乳が自信を持って販売しているプレミアム湯田ヨーグルトあってこその商品であり、今までのヨーグルト専用醤油とはひと味違う独創性のある商品になりました。そこには「ヨーグルトを心から楽しんでもらいたい、どんなきっかけでもいいから一度商品を試してもらいたい、ひいては地元の食材、企業、酪農への関心を持ってもらいたい」という、湯田牛乳の強い想いが込められています。
りんごの甘さでキャラメルのようなお醤油、大豆のぷちぷち感が楽しいお味噌
この商品に出会ったとき、まずシンプルながらにきれいなパッケージだなあという印象を持ちました。また朝の忙しい時間にスプーンですくわなくても良い、かけるタイプのソースであるのも使い勝手の良さを感じました。お醤油の方はさらっとヨーグルトに馴染み、みたらし団子のたれのような風味で他のものにも使いやすいです。例えばごま豆腐やプリンのキャラメルソースとしても。そしてお味噌の方は鼻を近づけると大豆の香り、リンゴの甘さやはちみつでとても食べやすく、発酵食品らしい旨みの長い余韻があります。保存料などが使われていないので、安心して子供に食べさせられるのも嬉しいです。私たちの生活に見事に溶け込み、牛乳会社の商品への愛が込められた一品。食卓に話題を振りまくことうけあいです。
※掲載情報は 2016/09/25 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ライター、ブロガー、島根県親善大使
西村愛
10年以上続けているブログは食と旅がメイン。
ここ数年は故郷である島根県を東京目線で取り上げ地域をわかりやすい表現で紹介する。
食では企業デジタルマーケティング他、メニュー試作、飲食コンサルティング、飲食店レポート等行う。
旅では旅行会社パッケージツアー監修及びモデルルート企画提案、航空会社及び各国政府観光局、旅行代理店等のツアーレポートを行う。
地域活動としては首都圏でのイベント開催、ツアー企画、地域飲食店の情報発信サイト作成、またそれらに関するトークショーなども開催する。
・サントリー公認ブロガー
・キュレーションマガジンアンテナ「島根担当」
・食SNS・Retty公認ユーザー
・旅行口コミサイト フォートラベル おすすめブロガー
・遣島使(島根県ふるさと親善大使)
・出雲観光大使