山口・下関「松琴堂」限定商品、壇ノ浦の平家の思いをも馳せた水菓子「みなそこの詩」

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下関は山口県最西端で、九州的な側面も

山口・下関「松琴堂」限定商品、壇ノ浦の平家の思いをも馳せた水菓子「みなそこの詩」

ちょっと前ですが、山口県に行きました。東京からですと、新幹線で西にずっと向かっていくか、飛行機で山口宇部空港とかに行くイメージがありますが、今回は西端の下関市。関門海峡を渡ればすぐに福岡県という地だったので、一旦、北九州まで飛行機で行き、そこから戻る感じ。そんな立地なので、下関は九州というか福岡な文化圏にも入っていて、他の山口県とやや雰囲気が異なります。下関というと、ふぐ(こちらでは、縁起をかついで、ふくといいます)が有名ですが、和菓子も古くから脈々と続いています。「松琴堂」は江戸時代の慶応年間創業ですから文字通りの老舗。一番有名な商品は「阿わ雪」ですね。一子相伝で作られる、卵白を使用した和菓子が看板商品です。

清涼感ただよう水菓子も要チェック

山口・下関「松琴堂」限定商品、壇ノ浦の平家の思いをも馳せた水菓子「みなそこの詩」

そんな中、水菓子や創作菓子などにも力を入れています。季節限定ですが、大評判となったのが「涼風」「みなそこの詩」などの水菓子。まさに清涼感ただようという言葉がぴったりですね。特に「みなそこの詩」は、丹波大納言などを用い、また、色とりどりの練り切りを合わせて美しさも反映させた一品。とともに、実は壇ノ浦の近くなので、かつて源平の合戦で海へと身を投げた平家の女性陣の思いをも投影したという、深い一品なのです。限定商品なので、なかなか手に入りにくいかもしれませんが、本店のほか、百貨店の催事などでも特別販売することもあるそうなので、チェックしてみてください。「松琴堂」は山口で超有名な和菓子店ですので、レギュラー商品だけでも十分と思われますが、それでも常に新しいことに挑戦する、そんな姿勢にも驚かされます。

 

※みなそこの詩は、6月~8月夏季限定商品です。

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松琴堂

※掲載情報は 2016/09/14 時点のものとなります。

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キュレーター情報

はんつ遠藤

フードジャーナリスト

はんつ遠藤

東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。

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