【伝統の継承と改革の創造】江戸時代前から愛され続けているお店の美味しい手土産7選

【伝統の継承と改革の創造】江戸時代前から愛され続けているお店の美味しい手土産7選

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今回は江戸時代から続いているお店の美味しい手土産をご紹介します。

 

江戸時代(1603年から1868年)の中期に、「土産」という言葉が一般化したそうです。お伊勢参りなどの庶民の旅や参勤交代により人々の往来が盛んになり、手土産や土産話として地方の菓子の情報が広まることで、各地の菓子文化に大きな影響を与えたと言われています。

 

今回ご紹介する江戸時代から現代まで愛されて続けているお店は、変わらぬ伝統の継承と時代に合わせた革新的な創造がバランスよく融合されているのではないでしょうか。そんな手土産なら先方がどんな方であっても、一定上の評価をしていただけるはず。ここぞという時の手土産の参考にしていただけましたら幸いです。

説明不要な和菓子の老舗 室町時代後期創業の「とらや」

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室町時代後期創業で400年以上もの歴史のある老舗の和菓子屋「とらや」。羊羹といったら、まず思い浮かぶのが「とらや」ではないでしょうか。その長い羊羹の伝統を守り伝えてながらも、その上で常に新しい味や食べ方に挑戦されています。この小型羊羹も個別包装の時代に合わせて数年前に作られ、今では定番の品になっています。

 

「とらや」は海外でもオシャレなイベントを開催したり、羊羹をヨーロッパ向けにキューブ状に、まるでチョコレートトリュフのように販売したりと、老舗の名に甘んじず挑戦し続けています。

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元禄時代創業の「銀座三河屋」の沢庵漬け

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元禄時代(1688年から1704年)に創業した「銀座三河屋」の沢庵漬け。こちらの沢庵漬けは、宮崎県田野市で栽培された大根を寒風で乾燥させ、赤穂の海水塩、道南産天然昆布、和歌山県かつらぎ町の柿の皮と糠で半年以上漬け込んでおり、堅めの歯ごたえと爽やかな酸味が特徴です。甘みは皆無だそうです。

 

古典落語の長屋の花見といえば、江戸の貧乏長屋の住人とその大家が花見のときに、たくあんを玉子卵焼き、大根をかまぼこだと言って花見を楽しんだという一席。この銀座三河屋の昔のたくあんは、そんな江戸のころからある三河屋の味をそのまま味わえます。ぜひ一度は味わっておきたい甘くない「沢庵漬け」です。

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神田小川町に現存する東京最古のすし店「笹巻けぬきすし」

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こちらの「笹巻けぬきすし総本店」の「折詰め」。笹巻けぬきすし総本店は神田小川町にあり、元禄十五年(1702年)創業で300年を超える歴史があります。

 

お店の引き戸を開けると老舗ならではの心地良い緊張感が漂い、自然と背筋が伸びる感じです。こちらの折り詰めすしはできてから3時間くらい経ってからの方が、塩も酢もこなれ、笹の香りも馴染んで食べ頃だそうです。100巻入りもあるので、大勢でお花見へ。

 

戦国時代の携帯食が始まりという「笹巻けぬきすし」は、通常の寿司よりも塩味と酢味がやや強めでしたが、今日では冷蔵庫の普及や嗜好により当時に比べ塩と酢の量を控えめにしているそうです。時代に合わせた変化の一端が垣間見ることができます。

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長命寺桜もちの元祖といえば「長命寺 桜もち 山本や」

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長命寺 桜もち 山本やは、創業者山本新六が享保二年(1717年)に土手の桜の葉を樽の中に塩漬けにして試みに「桜もち」というものを考案し、向島の名跡・長命寺の門前にて売り始たことを起源とする老舗です。江戸時代の浮世絵や文献にも江戸の名物菓子としてたびたび登場し、現在も「西の道明寺、東の長命寺」と言われる関東風の桜もちの元祖です。

 

シンプルながら厳選された素材を用い、桜もち一筋、長きにわたり変わらぬ製法で伝統の味を守り続けてきた長命寺の桜もちは、江戸時代から永きにわたり多くの人に愛されてきました。

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くず餅ひとすじで二百年の歴史を積み重ねた和菓子屋「船橋屋」

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こちらは、文化2年(1805年)に初代勘助が亀戸天神参道に創業した船橋屋のくず餅。船橋屋は創業して以来、くず餅ひとすじで二百年の歴史を積み重ねた和菓子屋さんです。

まるでヨーグルトのような芳しい香りと澄んだ乳白色、そしてモチモチかつ、つるっとした歯ごたえは、上質の小麦でんぷんを地下天然水を使って15ヶ月間(!)も発酵精製しているのだそう。極上のきな粉と黒蜜で食べれば、とてもヘルシーな気持ちで食べられます。

 

このくず餅は製造工程に15ヶ月間を要しながらも、消費期限はわずか2日後という、もっとも美味しい期間に最高の状態で食べる、とびきりな贅沢を体験してみてください。

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期待を裏切らない「東京新宿花園万頭」の花園万頭

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創業 天保5年(1834年)。天保5年(1834年)に金沢で発祥した石川屋本舗が明治39年に東京進出したことにより、今日の花園万頭の礎が築かれることになったそうです。

 

「日本一高い、日本一うまい」というキャッチコピーを裏切らない和菓子です。しっとりとした外皮には手作業で摩り下ろした大和芋が使われ、北海道産小豆を用いた滑らかなこし餡との調和が見事です。ひとつひとつ丹精込めて作られた様が、包装、外見、手触り舌触り、お味、のど越し、どの面からも伺われます。

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安政3年(1856年)に創業された老舗「佃茂の佃煮」の佃煮

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創業安政3年(1856年)の佃茂の佃煮。築地という土地柄もあって魚介類の種類が豊富で、そのラインナップは全部で20種類以上にも及びます。詰め合わせ(杉折詰合)も複数用意されているので、相手の好みにも合わせ手土産にできます。

 

その中でも小えびは、宗谷地方特産の淡水のえびを甘めで、殻ごとの食感も楽しい佃煮で、あさりは、千葉県富津産の大振りなあさりで、あさりの美味しさがあふれます。

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家庭に一箱あると嬉しい。粋な桐箱に入った老舗「さるや」の本格楊枝「黒文字」

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さるやは、宝永元年(1704)照降町(中央区日本橋小網町)にて創業。当主は、代々「さるや七郎兵衛」を名乗る主として歯ブラシとして使う総楊枝を商っていました。そんな「さるや」は、日本に残る唯一の楊枝専門店。「日本橋さるや」の黒文字は、一本一本手作業で作られています。「金千両」と墨書きされた桐の小箱に入った黒文字楊枝は縁起もよく、粋な贈り物としてもおすすめです。

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※掲載情報は 2016/06/08 時点のものとなります。

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