創業240余年の盛岡「菊の司酒造」次期16代目が初めて作った純米酒!

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グリーンの瓶も、フレッシュ感をさらに醸し出す

僕は仕事で全国を回る傍ら、こっそり趣味にしている事があります。それが日本酒。“JAPAN”と冠されていることからも、日本を代表するアルコール飲料だと、勝手に思っています。昔は一級酒、二級酒という分類でしたが、今は純米とか本醸造とかの呼び名に。僕がこだわっているのは純米酒で、それも特別純米酒というクラスにハマってます。一升で3000円前後で、全国各地の蔵元さんで販売なさっていて、飲み比べると超楽しいです。

創業240余年の盛岡「菊の司酒造」次期16代目が初めて作った純米酒!

そんな日本酒で、最近、グッと来たのが「平井六右衛門」。盛岡の「菊の司酒造」の純米酒です。「菊の司酒造」は、創業元和年間(1615~1623)、伊勢松阪から陸中郡山(紫波町日詰)に移った初代平井六右衛門が御宿を開業したのが始まり。その後、安永年間の1772年に6代目六右衛門が酒造業を開始しました。「菊の司」「七福神」が代表銘柄なのですが、16代目になる予定の平井佑樹氏が大学を卒業して蔵に入って1年め、初めて作ったのが、この「平井六右衛門」です。

無濾過生原酒は、まさに「そのまんま」の味わい

創業240余年の盛岡「菊の司酒造」次期16代目が初めて作った純米酒!

登場はちょうど1年前くらいの、2015年1月。他の純米酒に比べて麹を少し多く用いて、米が持つ自然な甘みを引き出したそう。“ほのかに甘く”と言いますが、けっこう甘いです。なんせ日本酒度がマイナス1くらい。最近の日本酒ブームは、以前の辛口よりもフルーティーで甘めなタイプがウケています。これもその類で、僕も大好きな方向。酒米「ぎんおとめ」酵母「ゆうこの想い」麹「黎明平泉」で醸したオールいわてな作品。無濾過生原酒も最近の流行のひとつですが、確かに無濾過ゆえの朴訥な感じ、生のフレッシュ感なども楽しめます。初めて作ったとは思えない完成度に驚きました!

※掲載情報は 2016/01/19 時点のものとなります。

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キュレーター情報

はんつ遠藤

フードジャーナリスト

はんつ遠藤

東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。

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