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近年、健康志向でワイン好きの女性を中心に人気が高まっている自然派ワイン。その人気とともにレストランやバーでも自然派ワインを扱うお店が増えてきています。手頃な値段で美味しいので、デイリーワインとしては最適なのですが、個性的なものが多いため、単純に生産地や品種などでは選びにくいのが難点。そこでおすすめしたいのが、生産者で選ぶ方法。お気に入りの生産者を見つけて、その生産者が作っているいろいろな品種を試してみましょう。同じ年の同じ品種でも1本1本味が違うことがあるのも自然派ワインの魅力のひとつです。
今回は、低価格のワインを多く造っているおすすめの生産者をご紹介します。
Domaine Bruno Duchene(ドメーヌ・ブルーノ・デュシェン)
まずは「南仏のロマネ・コンティ」と称されることもあるブルーノ・デュシェンのワイン。スペイン国境の傾斜した土地で畑を作ったため、トラクターを使用することができず、全てを手作業でおこなっているんだそうです。また、コンクリートのような固い土地を耕すためにダイナマイトを使って掘り起こしているんだとか。丁寧に作られたワインの味は格別です。いろいろな価格帯のワインがありますが、コストパフォーマンスが良いのは「LA LUNA」という愛犬の名前をつけたワイン。ただ、人気がある上に手作業でなかなか数が作れないので、手に入りにくい状況です。見つけたら迷わずに飲んでみてください。
比較的手に入りやすいのは、同じブルーノ・デュシェンがラングドック地方のシャトー・ラ・バロンヌの葡萄を使って醸造したワイン。主役として使われることが少ないカリニャンという品種を100%使用しています。花のような香りで、自然派ワインには珍しい濃いめの色と味わいです。
Domaine Le Briseau(ドメーヌ・ル・ブリゾー)
クリスチャン・ショサールの似顔絵が印象的なラベルの代表的なワイン、パタポンを始め、ドメーヌ・ル・ブリゾーとして多くの自然派ワインを作ってきましたが、2012年、不慮の事故で突然他界してしまわれました。現在は奥様のナタリーさんに受け継がれています。パタポンシリーズがいつまでリリースされるのか心配ではありますが、クリスチャン・ショサール亡き後も、素晴らしい味を保ち続けています。
奥様の愛称であるナナから名付けられたネゴシアン、ナナ・ヴァン・エ・カンパニーのワインもそのネーミングの面白さや可愛いラベルで人気があり、お土産やプレゼントにもおすすめです。
Puzelat=Bonhomme(ピュズラ・ボノーム)
自然派ワイン初心者におすすめしたいのがティエリーピュズラの作るワイン。果実味にあふれ、身体に優しさが染み込んでくるような自然派ワインの魅力を感じられるワインです。父から受け継いだ畑で兄と共に立ち上げた「クロ・デュ・テュエ・ブッフ」と、醸造を管理している「ピュズラ・ボノーム」がある。
中でもおすすめの銘柄は手頃な値段の「ヴァンクゥール」や、日本語がラベルになった「蔵」。他にもいろいろな品種で作っているので、お料理や気分に合わせて飲み比べてみてください。
※掲載情報は 2014/11/09 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードコーディネーター
星野奈々子
フードコーディネーター。慶應義塾大学卒業。日本IBMにてITエンジニアとして働きながら本格的に料理の勉強を始め、退社後にル・コルドン・ブルー代官山校 フランス料理ディプロマを取得。祐成陽子クッキングアートセミナーを卒業し、独立。フレンチから和食、エスニックと幅広い分野を得意とし、企業や雑誌のレシピ開発、フードスタイリングを中心に活躍。著書は「スープ ポタージュ チャウダーの本」「スープジャーでほめられべんとう」(エイ出版社刊)。