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環境・伝統・安全性がキーワード
食品生産がGDPの10パーセントを占め、170カ国へ食品を輸出しているアイルランドにとって、クオリティーの高い食品をつくる元となる自然を守る事はとても重要な事です。アイルランドでは、伝統的に自然を傷つける事なく、共存しながら農業を行ってきました。
その伝統は、世代から世代へ今でも受け継がれています。輸出される食品ひとつひとつを見ても、例えば日本に輸入されたチーズがアイルランドのどの農場から来たのか容易に特定できるほど、アイルランドでは食品の安全性にこだわっています。EU加盟国のひとつですので、EUの食品安全基準がありますがアイルランドでは、それ以上の基準を設けて食品の安全性を守っています。
良質なミルクがないと良いチーズは作れない
当然ですが、チーズはミルクなしでは作ることができません。アイルランドの大自然で育った牛はとても上質なミルクをつくります。アイルランドでは、どこの家庭の冷蔵庫にも入っているほど、食生活に欠かせないものです。特にチェダーチーズの消費量は高く、その中でも2年熟成されたものを好みます。日本にも輸入されているWexford Creamery社の熟成チェダーがアイルランドでも人気ですが、このチーズは南部にあるゴールデンベールというりんごや酪農で有名なエリアで生産されています。
アイルランドの食卓にはチーズは必需品
アイルランドでは、サラダやサンドイッチで日常的にチーズが食べられているほか、コルカノンという伝統的なじゃがいも料理にもチーズが使われることがあります。また、アイルランドのディナーコースでは、デザートの後にチーズの盛り合わせが供される習慣があります。そんな時に、「ファームハウスチーズ」と呼ばれる、農家の自家製チーズがよく登場します。チーズと一緒に楽しむお酒は、ディナーならワインを合わせる事が多く、サンドイッチなら黒ビールが一般的です。
アイルランドのユニークなチーズ
ハンドクラフトで作られるとても希少なチーズ「キャシェルブルー」も人気があります。青かびの風味とナッツのような香ばしさが特徴的なチーズで、アイルランドで作られた最初のブルーチーズです。もうひとつは、黒いマーブル模様が特徴的な「ボーダーチーズ」というものがあります。
これは、チェダーチーズに黒ビールを流し込んで作られていて、とてもインパクトがある見た目です。黒ビールのほろ苦さとチーズのコクの深さが楽しめます。アイルランド国内でも人気がありますが、特にアメリカで人気のチーズで、年々アメリカへの輸出が増えてきています。
アイルランドで作られるクオリティーの高いチーズは、世界中で評価されています。チーズに限らず、食品全般について言える事ですがそのクオリティーの高さはアイルランドの豊かな自然とその自然と共存する伝統的な農業によって成り立っているのです。
アイルランド政府食糧庁のジェームズ・オドンネル氏からお話をお聞きしました。
アイルランド政府食糧庁 www.bordbia.ie
ポーターチーズ
アイルランド産チェダーチーズと黒ビールで作られるほろ苦さが特徴的な「ポーターチーズ」。コクのあるエールビールや黒ビールと一緒にどうぞ！
※掲載情報は 2015/12/27 時点のものとなります。
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キュレーター情報
アイルランド大使館
アイルランドは、北大西洋のアイルランド島にある立憲共和制国家です。北東に英国北アイルランドと接し、首都はアイルランド島中東部の都市ダブリン。アイルランド人にとって無くてはならないものは「じゃがいも」ですが、牧畜業が盛んなため、乳製品や肉、その加工食品が多く食されています。また、海に囲まれ、豊富な魚介類が取れる事から、特に西部では、シーフードを中心とした料理に定評があります。パブで味わう黒ビールとオイスターは、まさにベスト・マリッジです！近年の経済発展と共に海外の食文化も取り入れられ、伝統料理と組み合わせた多くの創作料理で外食産業を賑わせています。また、紅茶の消費量は世界一、ビールのスタウトが多く作られてます。ナショナルカラーが緑というほど、緑に愛されているアイルランドの食文化を通じて、少しでも皆様がアイルランドを身近に感じていただければと思っております。
