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クリスマスの定番菓子、美味し過ぎて通年販売が嬉し過ぎる絶品シュトーレン
クリスマスの定番焼き菓子のシュトーレン。私の料理学校でも毎年この季節は毎日教えています。手前味噌ですがうちのシュトーレンもかなり美味しい!ラム酒に漬け込んだドライフルーツとくるみがこぼれんばかりにたっぷり入って、バターを効かせてしっかり焼いて1週間ほど熟成させたクラシックなタイプで本当に美味しいと絶賛されます。実はシュトーレンは100人の作り手がいれば100通りのレシピがあるといわれるほど色々なバリエーションがあるのです。マジパンを入れる方やクリスマスプディングのように漬け込んで羊羹のようなテクスチャーにする方など多種多様なシュトーレンがあるのも楽しいものです。
その中でも私はうちのシュトーレンがかなりお気に入りなのですが、唯一、う~ん、これには敵わない・・・・・・。「これは美味し過ぎる」とお店で買わせて頂くものがこちらのイナムラショウゾウさんの「シュトーレン」。もちろん私の大好きなクラシックなタイプのシュトーレン。シェフの稲村省三さんの理念の「素材の味を活かした、凛と立った味」がまさに表現されているような、凝り過ぎずにミニマムだけれど、最上の素材が一番活きるような手を加えて作られている、そんなお味がするのです。ベースの生地と具のバランスも最高にぴったり、しっかり目の焼き具合も丁度にはまって、コーティングのバタ―の微妙な塩分加減が甘さを引き締めて、熟成具合も絶妙!
パッと見は武骨でシンプルだけれど、細部まで計算しつくされた凛と立ったお味なのです。しかもこちらのシュトーレンは美味し過ぎて通年お客様のリクエストがあるそうで、クリスマス以外にも1年中購入できるのも嬉しい!日持ちもするので少しずつスライスして頂くたびに、その凛としたお味に流行に流されない筋の通った潔さを感じて、同じ料理の仕事をする者として背筋が伸びてしまうのです。
PATISSIER INAMURA SHOZO
住所:〒110-0002 東京都台東区上野桜木2-19-8
TEL:03-3827-8584
営業時間:AM10:00~PM7:00
月曜日・第3火曜日
※月曜が祝日の場合は翌火曜日
※掲載情報は 2015/12/17 時点のものとなります。
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キュレーター情報
田中伶子クッキングスクール校長
中村奈津子
日本女子大学食物学科卒業後、全日本司厨士協会に就職。ニューヨークのニュースクール、フィレンツェのラ・フォールアカデミー、香港鴻星料理学院で学ぶ。2006年ニューヨーク駐在時より料理教室「LOVELY TABLE NEW YORK」を主宰。2009年帰国後、実家田中伶子クッキングスクールに勤務。2012年「LOVELY TABLE GINZA」開校。現在もニューヨークを行き来する活動をしている。
PHP研究所発行月刊誌「JAPAN CLOSE-UP」に料理記事連載。光文社「VERY」「女性自身」などに寄稿。BSフジ阿川佐和子氏の「阿川ごはん」レギュラー出演。日本テレビ「ZIP!」定期出演中。
主婦と生活社発行「一生作り続けたいおかず~50年の名門料理教室のベストレシピ150」が2014年本屋レシピ本大賞4位入賞。2014年9月講談社発行「本当に作りたい料理、ぜんぶ。」好評発売中。