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火であぶるだけ! カレーを食べるときにこれも添えて、本格的な食卓に
「パーパル」は豆で出来たインドのおせんべい。パパド、パッパルなどとも発音されます。
インド料理店でビールと一緒に食べたことがあるかたもいらっしゃるかと思います。パリッパリでおつまみにもぴったりですね。これは本来はインド料理には是非とも添えたいアイテムで、食事の前に指で上から2〜3回つっついて大ぶりに割ってから食事を始めると、ちょっと「通」。カレー料理を食べ始める前にまずパリパリとつまみ、カレーの合間にまたつまんで違う食感を楽しみ、自分の皿の中の料理が残り少なくなって来たら手のひらで握るようにして細かくクラッシュ。カレーのかかったライスの上に「ふりかけ」のようにかけて、カレー料理にクリスピーな食感を足して食べるんです。
このパーパルはアルカリ性食品なので、酸性に偏りがちな食事に併せて摂ることでアルカリと酸を中和する働きがあります。やはりアーユルヴェーダの国だけのことはあり、健康に結びついた食品なわけです。料理に楽しみをプラスするだけではなく、どうせインド料理やカレー料理を食べるのならぜひともこれもテーブルに乗せてほしいと思う次第。
乾物なので保存は密閉容器で常温でOK。1枚ずつトングなどで挟んで写真の様に直火で少しずつ炙って下さい。チリチリと火が通って行き、30秒ほどでパリパリのパーパルの出来上がりです。このときのコツは「たたみいわし」を炙るときと同じです。強すぎない中火程度のガスの火にゆっくりと裏返し続けながらかざしてゆきます。もし他の料理で揚げ油を使っているようならば油でサッと揚げてもまた別な美味しさです。
インドではとてもポピュラーなものなので様々なブランドの製品がありますが、今回は私が一番お気に入りなこの男の子の顔のパッケージの「ブラックペッパー風味」を推薦。他にも「プレーン」や「ガーリック」などもありますのでお好みでお選び下さい。ストックしておくと急なお客様や、乾杯のあと料理が出来るまでの取りあえずのスナックに活躍することと思います。
※掲載情報は 2015/11/25 時点のものとなります。
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キュレーター情報
インドスパイス料理研究家
香取薫
有限会社 食スタイルスタジオ 代表取締役
キッチンスタジオ ペイズリー 主宰。
1985年、ボランティアで訪れたインドでスパイス料理に魅せられ、本格的に研究を始める。さまざまな地方で本場の家庭料理を習う。料理教室は1992年創業、数多くのインド料理店主、講師を輩出。教室にはスリランカ料理とアーユルヴェーダ料理コースも併設。ポリシーは日本の気候や日本人の味覚に合う健康的なスパイス使い。
著書に『5つのスパイスで作れるはじめてのインド家庭料理』(講談社)、『家庭で作れるスリランカのカレーとスパイス料理』(河出書房新社)、『アーユルヴェーダ食事法 理論とレシピ──食事で変わる心と体』(佐藤真紀子共著、径書房)、『『ひとりカレー かんたんレシピ45』(幹書房)、『家庭で作る本格インド料理』(マーブルトロン)、『アーユルヴェーダ・カフェ』(著・上馬塲和夫、料理・香取薫/地球丸)、『うまい、カレー。』(ナツメ社)、『チャラカの食卓 二千年前のインド料理』(伊藤武共著、出帆新社)などがある。
日本アーユルヴェーダ学会 評議員
日本香辛料研究会 会員