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聖マーティンの日に飲む、ツァーヘルのホイリゲ(新酒)。
実りの秋を迎え、ボージョレーヌーボーを始めとする新酒が、世界各国、そして日本全国から届く季節となりました。
新酒の解禁日は国によって異なりますが、オーストリアでは今日、11月11日の聖マーティンの日がホイリゲの解禁日と決められています。
「ホイリゲ」には、その年に出来た新酒のワインと、そのホイリゲワインを出す居酒屋と、二つ意味があります。
オーストリアを代表するホイリゲワインですが、最も有名なのはホイリゲの故郷といわれる、首都ウィーンで造られるホイリゲです。
私が昨年冬にウィーンを訪れた際は、新酒のホイリゲの季節は既に終わっていましたが、居酒屋のホイリゲで地元の郷土料理を堪能しました。
オーストリアは冷涼な土地柄のため、辛口の白ワインが主流です。
中でもウィーンの伝統的なワインは、「ゲミシュターサッツ」と呼ばれる、複数の葡萄品種を同時に植えて、同時に収穫し、同時に醸造するという、混植・混醸のワインで、ツァーヘルのホイリゲは、シャルドネ、リースリング、グリューナー・フェルトリーナーなどの葡萄品種によるゲミシュターサッツです。
ツァーヘルのワイナリーは、1766年マリア・テレジアによって、小学校として建てられました。ツァーヘル家は3世代にわたってワイン造りを行っており、日本へは2005年以来、毎年安定した品質のホイリゲを輸出している、日本市場におけるホイリゲワインの草分け的な存在です。
ラベルにあしらわれている蝶々は、極力化学肥料を使用しない、安全な葡萄栽培を象徴しています。
醸造責任者のアレクサンダー・ツァーヘル氏によると、今年のホイリゲは、りんごや柑橘系果物の濃縮感のある果実味があり、キビキビとしたフレッシュな酸味とのバランスが良くとれたワインに仕上がったとのこと。
苦労した2014年と比べ、2015年は天候に恵まれ、葡萄の出来は素晴らしいものとなったそうで、それがワインの出来に反映されているようです。
収穫祭の日であり、冬の始まりの日ともされる聖マーティンの日。
だんだんと日も短くなり、暖かい家でゆっくりとワインを傾けながらお食事を楽しむのに最適な季節です。実りの秋の食卓に、ツァーヘルのホイリゲ2015を添えてお楽しみください。
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こちらでご紹介したワインは、以下のショップまでお問い合わせください。オーストリアワイン大使である篠原氏が厳選したオーストリアワインを中心にご紹介しているサイトです。
ワインショップOMG!
http://onemoreglass.shop-pro.jp/
※掲載情報は 2015/11/11 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ワイン・チーズ講師
佐藤玲子
元 国際線客室乗務員。京都産業大学 外国語学部 非常勤講師、ワインスクール レコール・デュ・ヴァン主任講師を経て、レザンドール ワインサロン主宰。レザンドール代表として、企業向けセミナーや講演会の講師を務める他、各種イベントを主催して、ワインとチーズの魅力を伝える活動をしてします。
日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ
日本ソムリエ協会認定 ワイン検定 ブロンズクラス・シルバークラス認定講師
日本ソムリエ協会認定 Sake ディプロマ
WSET(R) インターナショナル・ハイヤー・サティフィケート
チーズプロフェッショナル協会認定 チーズプロフェッショナル
チーズプロフェッショナル協会認定 C.P.A.チーズ検定認定講師
フランスチーズ鑑評騎士の会 シュヴァリエ(騎士)叙任
世界遺産検定1級
2018年 ジャパン・チーズ・アワード審査員
2015年 2018年 コンテ チーズ ベストプロモーター
2017年 パルミジャーノ・レッジャーノ ベストプロモーター
2015年 2016年 サクラワインアワード審査員