記事詳細
名物「じろあめ」で有名な、金沢で一番古いあめ屋さん。創業は天保元年(1830年)ですから、今年で185年の歴史があることになります。
原材料はお米と麦芽だけ 一子相伝の自然のおいしさ
「じろあめ」が生まれたきっかけは、初代である次右衛門が、母乳が出ずに困り果てていた母親達の姿を見て、母乳のかわりになる栄養価の高い食品はないかと思案し作り出したのがはじまりなのだとか。お砂糖が貴重だった時代に、麦芽の酵素が米のでんぷん質を糖化させることを利用して製造していたのは驚きです。
素材はお米と大麦の芽(麦芽)だけで、お砂糖は入っていないですし、人工甘味料や合成保存料も一切使用していませんから、お子様や健康に敏感の方も安心して食べて頂けるはずです。
半沢直樹も喜んだ 黄金色のやわらかいじろあめ
本店は金沢市小橋町の一角にあり、店前にかかる白地の暖簾が眩しく、辺りからも存在感を放っています。金沢観光の方は、街めぐりのコースに入れている方も多いようですね。
暖簾をくぐるとすぐに商品が並ぶ対面式の販売台があり、お店の方が「じろあめ」を桶からすくって試食として出してくれるんですよ。
俵屋さんの「じろあめ」はお菓子としてはもちろん、調味料として利用されている金沢のお料理屋さんも少なくありません。商品ラインナップには、固形状の飴もありますが、私はやはり定番のやわらかいじろあめが一番好だなぁ。
照りのある黄金色をしており、口に入れたら懐かしさが立ち上がってきます。奥深くて、情のある味わいにほっこりしますよ。
ドラマ「半沢直樹」に登場したことで、全国的に知られるようになった商品でもあります。
今日もお腹いっぱい!あすかりんでした。
※掲載情報は 2015/11/06 時点のものとなります。
- 8
キュレーター情報
一級フードアナリスト、利酒師
雅珠香(あすかりん)
金沢を中心に年間約600軒食べ歩くフードライター、通称あすかりん。
日本フードアナリスト協会認定1級フードアナリスト、SSI認定利き酒師、日本箸教育講師、食の親善大使「食のなでしこ2013」準グランプリ
著書に「あすかりんのおいしい金沢」「あすかりんのおいしい能登めぐり」がある。
北國新聞・富山新聞朝刊「あすかりんのランチで満腹」(毎週月曜日)連載中