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オリジナルアイスクリームの追求
横浜市の東横線白楽駅の六角橋交差点から少し歩いたところにあるアイスクリーム店「Tsubomi」。全国の老舗料亭・ホテル・レストランなど、高級店へアイスクリームを卸している。僕はこの近所をよく歩くので、そんな時、特に暑い日はここへ立ち寄ってアイスクリームを食べるのが楽しみの1つです。
「Tsubomi」のアイスクリームが普通のアイスクリームと決定的に違うのがその素材。例えば巨峰味を食べれば本物の巨峰の味がするし、きなこ味を食べればまるで本物のきなこを食べているようなそんな感覚を覚えます。
そして、もう1つとてもユニークなのがそのフレーバ。例えば「さくら」というアイスクリームは、食べた瞬間桜餅の味が口いっぱいに広がります。その他にも、すだちや芋味、玄米味など、他では食べられない風味を楽しめます。
飲むアイスクリームもあり、ジュース感覚で濃厚なアイスクリームも楽しめます。
メニューは全てオーナーである木村さんが発案して、コンセプトや素材選びまで全て行います。抹茶ひとつを取っても、京都の家元が出入りする本格的な抹茶をアイスクリームに使用したり、「さくら」味の場合は桜の風味が付いた桜餅の葉っぱを塩漬けにして牛乳で煮出し、牛乳に桜の風味を移して和えたりします。とても手間がかかる作業のひとつを丁寧にやっているから、本当にその素材の風味を引き出す事ができるのです。
最近では、アイスクリームを使って町おこしをできないか。などの相談も受けるそうで、北海道の浦河町という場所の名産品「夏イチゴ」を使ったアイスクリームを開発。そのアイスクリームは札幌ドームで行われた「第6回なまらうまいっしょ!グランプリ」で優勝したそうです。
木村さんは、お客さんからこんなアイスクリームを作りたいという要望があれば、お客さんの理想とするアイスクリームの味に限りなく近づくように、満足してもらえるまで何度も試作品を作るそうです。
世界でたった1つだけのアイスクリームを作る「Tsubomi」。この「世界に一つだけ」という価値観を共有する人が増えてきている事がとても嬉しいそうです。
このお店が元町や渋谷にあれば確実に評判になると思いますが、決して流行を追わずオリジナルの味を追求し続ける「Tsubomi」。僕はここの素材の味を生かし、手間隙かけて作られるアイスクリームが近所にある事にとてもありがたみを感じます。
お店にはいつも20種類ほどのアイスクリームが販売されているので、本物のアイスクリームを食べたい人は「Tsubomi」を訪れてみてください。
※掲載情報は 2015/09/25 時点のものとなります。
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キュレーター情報
作家、ラジオ・ナビゲーター
ロバート・ハリス
1948年横浜生まれ。作家、ラジオ・ナビゲーター。71年、上智大学を卒業後、バリ島をはじめ東南アジアを放浪。その後オーストラリアに延べ16年間滞在し、シドニーで書店&画廊の経営に携わる。オーストラリア国営テレビ局で日本映画の英語字幕を手がけ、テレビ映画製作も行う。帰国後、ラジオや著書で活躍。「エグザイルス」(講談社プラスアルファ文庫)「アフォリズム」サンクチュアリ出版)他多数。
最新刊は『世界を50年間も放浪し続け学んだCOOLで自由な人生哲学』(NORTH VILLAGE)