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毎月21日はお漬物の日!これは、名古屋市郊外にある「漬物祖神」として有名な萱津(かやつ)神社の言い伝えから。その昔、人々がその土地から採れた初収穫物と海の藻塩をお供えしていましたが、せっかくの供物が腐ってしまうのを見かねたある人が「かめ」に入れたところ、これが実にほどよい「塩漬け」になりました。この不思議な食べ物を「神様からの贈り物」として尊び、いつの頃からかこれを「香の物」と呼ぶように。神社ではこの故事から、毎年8月21日を「香の物祭」として祝っています。お漬物の業界組合ではこの21日を「漬物の日」と定め、お漬物の普及に努めています。今回は秋のごはんのおいしい季節にピッタリ!日本全国から厳選した「お漬物」をまとめてご紹介します!
【たくあん】江戸時代の製法で作られる昔ながらの沢庵漬け
お漬物と聞いてまず思い浮かべるのはこれという方も多いでしょう、「たくあん」。ポリポリと心地よい音と歯応え、程よい塩気でいつの時代も日本人のごはんのお供として愛されてきました。そのお馴染みのたくあんですが、今や貴重なのが「完全無添加品」。いわゆる昔ながらのたくあんを手に入れることが、以前よりずっと難しくなってしまいました。この商品はそんな昔ながらのやさしいたくあんのひとつ。大根は宮崎県田野町で栽培されたものを、寒風にさらし自然乾燥させたものを使用。これに赤穂の海水塩、道南産の天然昆布、ほのかな甘味をもたらす和歌山県かつらぎ町の柿の皮と糠。これらをすべて合わせたあと、じっくりと半年以上漬け込んだこだわりのたくあんなのです。塩分は一般的なたくあんに比べて薄く約3%、素材のうま味も引き立つ絶妙の塩加減です。
【しば漬け】今までの常識を覆す京都の「しば漬け」
老舗眼鏡店の店主の一方で、全国を飛び回って各地のグルメを知り尽くすキュレーターの荒岡さんが、常識を覆すおいしさだったとと絶賛するのが京都にあるニシダやの「しば漬け風味 おらがむら漬け」。胡瓜に茄子、生姜、茗荷、そしてしその葉、原材料となっている野菜それぞれがみずみずしく張りがあり、その野菜本来の歯ごたえを残しています。いわば野菜の個性が引き出されたお漬物。いたずらに塩気で誤魔化さない、いきいきとした野菜たちを絶妙な調味で仕上げた京つけもの店の技が光る、京都のお土産としてもおすすめしたい絶品しば漬けです。
【ぬか漬け】みずみずしい朝採れの「秋ナス」のぬか漬け
「秋茄子は嫁に食わすな」とは古くから伝わることわざ。旬を迎える8月から9月にかけての「茄子」がいかにおいしいかをよく示す言葉のひとつですね。その茄子でもまるまるとみずみずしい水茄子、それも本場の大阪・泉州の「朝獲れ」の茄子をひとつずつ、ぬかと一緒に袋詰めしたものがこの「水なすのぬか漬け」。浅漬けならではの「漬かり具合の変化」を好みに合わせて楽しめるのも大きな特徴で、一日目はまだ我慢、食べごろは2日目から3日目という「生きた漬け物」です。おすすめは水で洗ったあと、包丁で切らずに手で裂いていただくこと。まるでふかふかなクッションのように茄子の水分を含んだ極上の瑞々しさとやわらかさが味わえます。
【福神漬け】隠れた東京土産に!大人のための「日本橋漬」
発売は大正2(1913)年の東京の福神漬、「日本橋漬」。材料となっている野菜は、大根、なす、なた豆、しその葉、割干大根、しその実の6品。一般的な福神漬のイメージはあのカレーライスに添えられた赤いそれですが、こちらの色味は茶色。その味は甘さをほとんど感じさせないキリリとシャープな塩気が特徴的です。この商品の販売元である国分の発祥はお醤油屋さん。なるほど醤油の個性も立たせた仕上げも納得です。パンチの強い味付けとあって、カレーライスのお供というよりもごはんのお供というのがハマリ役。炊き立ての白いご飯や、お茶漬けとしても。ネーミングといいちょっと珍しい東京土産としても密かな人気の商品です。
【味噌漬け】越後高田の老舗「味噌の蔵元」の絶品味噌漬け
言わずと知れた日本の米どころ新潟県は上越市の味噌蔵、杉田味噌醸造場でつくられているのがこの味噌漬け。地元新潟の大豆にこだわり、味噌の仕込みに欠かせない「こうじ」は一般的な麦を使わずに、米を贅沢に使った「米糀(こめこうじ)」を使用、その米も国産の丸米を100%使用するなど、その味噌作りには並々ならぬこだわりを貫いています。この伝統の味噌で漬けこまれる大根、胡瓜、茄子、生姜、山ごぼう、昆布は、この芳醇な味噌のなかでじっくりと熟成し、うま味を増していきます。こだわりの味噌の風味を味わい尽くす、ちょっと特別な味噌漬けです。
【地漬け】京阪神の米蔵、近江の国に息づく漬物文化
滋賀県は昔からその豊かな土壌と位置関係から、京都や大阪の大都市へおいしいお米を供給する一大米倉といわれています。おいしいお米のあるところにおいしい漬物あり、というのはいわば導かれた結論。近江はまた豊かな漬物文化が息づく地域でもあります。数ある漬物メーカーの中でも四季折々で旬を迎える地元近江の野菜のうま味を損なわず、伝統の技で丁寧に仕上げる山上(やまじょう)は県内に3店舗を構える味にうるさい地元の人々に愛されています。決して主張しすぎない酸味と塩気に包まれた、シャキシャキ感を残したお漬物の数々はごはんにはもちろん、お酒のおつまみとして単品でも堂々の風格です。
【アスパラ漬け】農ガールよしこちゃんの「アスパラのお漬物」
佐賀県は北海道と並ぶ、アスパラの大産地。収穫期が初夏に限定される北海道とは異なり、佐賀では2月から10月頃まで長期に渡って収穫されていて、隠れた「アスパラ王国」なのです。なかでも厳しい冬の間に土の中で養分をしっかりと蓄えた「春もの」は格別!ご紹介するよしこちゃんの畑は、渓谷から流れる清浄な水を川から引き、独自ブレンドの肥料と堆肥により土中の微生物を活性化し、土中の栄養をたっぷりと含んで成長したもの。このアスパラを旬の3月から5月に漬け込んだものが看板商品の「アスパラのお漬物」です。お酒のおつまみに、ごはんに、そして料理と合わせてと活躍の場が広い万能選手。佐賀のお土産としてもおすすめの逸品です。
【梅干し】福岡「太宰府天満宮」の梅でつくられた「ありがたい梅干し」
学問の神、菅原道真を祀った福岡の観光名所でもある大宰府天満宮。なんとこの大宰府の梅からつくられた梅干しがあります。境内のいちばん奥の茶店で売られている「飛梅漬」がその商品。梅干しがかつて保存食であったことを偲ばせる、うっすら浮いてくるほどしっかり効かせた塩が特徴的です。元プロマラソンランナーの有森さん曰く、この塩気がまたたまらないんだとか。汗をかいた時、走っている時や走った後の塩分補給にぴったりと聞いてなるほど納得。そのまま食べても、塩味を活かしてお茶漬けにしても相性抜群です。
※掲載情報は 2015/09/20 時点のものとなります。
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